産業医が治療を行わない理由

「いつも会社で親身に相談に乗ってもらっている産業医がいるのだけれども、その先生に治療を行ってもらえないのか」という疑問は良く耳にする。
答えとしてはもちろんNOである。
ではいったいなぜ産業医は治療を行わないのであろうか。

産業医が治療を行わない理由

まず、産業医は大前提として、「従業員が健康かつ快適に働けるよう指導・助言を行う医師」であると定義されているのだ。
医療機関の主治医が診断書を書く際には患者の状態だけを考える。
しかし産業医の場合は、たとえばメンタルヘルス不調者への対応や休職・復職の判断に関して助言を求められた場合、職場環境の影響を加味したり、逆にその不調者が同僚や組織に対して与える影響なども考慮したりをしなければいけないのだ。
企業の方針や職場の実態を踏まえた上で、企業と従業員、双方に最適な判断を下す、このことが産業医の存在する大きな意義なのである。
主治医は治療を行い、産業医は職場環境の改善とサポートを行う。
それぞれの医師が、立場の違う大きな意義と役割を持っているのである。

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田野優人株式会社ドクタートラスト 産業カウンセラー

投稿者プロフィール

日本の働き方、メンタルヘルスのあり方に不信感を抱き、大学では社会学を専攻。卒業後、健康経営のコンサルタントの道を進むべくドクタートラストへ入社。今まで延べ500社以上の企業へ訪問し、産業保健体制の実態を目の当たりにしてきました。また、産業カウンセラーとしても日々、悩みを抱える方々との面談を行っています。
【保有資格】産業カウンセラー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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