中高年男性の便秘

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毎日排便がないとダメ

体調不良の一つ、便秘。
中高年になると便秘を訴える人が増えてきます。
女性は若い頃から悩む人が多い一方、男性は糖尿病の末梢神経障害といった持病からの合併症のほか、職場等の環境変化がきっかけとなって便秘が起こる場合があります。
便秘外来という専門外来がありますが、受診者は50歳以上が多く、年齢が上がるにつれて男性の比率が高まり、女性と同数程度になるようです。
受診者が訴えるのは、▽排便の時間が不規則 ▽トイレ時間が長い ▽量が少ない ▽残便感で、定期的に排便したいなどの要望。
そもそも便秘の定義は、▽3日以上の排便がない ▽排便が毎日あっても35グラム以下(ピンポン球1個程度)の状況をいいます。
この定義によると、週2回の排便は便秘の範疇にありますが、腸の長さには個人差があるため、不調がないのであれば治療は不要です
毎日排便しなければいけないわけではないのに、「毎日排便がないとだめ」「すっきりしないからだめ」との強迫観念によって、症状が改善しにくくなっているケースもあります。

便秘の原因

便秘は、大きく「器質性」と「機能性」の2つに大別されます。
器質性は、腫瘍があって便が詰まりやすくなったり、腸が長かったりする形状に原因がある場合。
機能性は、腸の動きが遅かったり、便意を我慢し続けて肛門反射が弱まったりするなど大腸の機能が低下した結果によるものです。
加齢や生活習慣に起因します。

中高年に多いのは、弛緩性便秘といわれるタイプで、原因は副交感神経の機能低下です。
副交感神経が優位になる夜間は腸が収縮し、交感神経が優位になる朝に収縮が止まります。
こうして腸のぜん動運動が起きて便が腸内を移動するが、加齢によって副交感神経が機能低下した結果、腸内を移動するのに時間がかかるようになってしまうのです。
副交感神経の機能低下は、男性が女性より約10年早い30歳頃から始まるため、男性患者が中年以降に増加する一因ともなっているのです。

改善法

加齢で善玉菌が減少し、腸内環境は悪化する傾向にあることから、改善のためには食生活をはじめとする生活習慣の見直しが必須です。
6時間以上の睡眠を取り、食生活は食物繊維を意識して摂取しましょう。
腸へ刺激を与えるためにも朝食はしっかり食べ、夜の食事は午後8時までに終わらせるか、できなければ量を少なくするのがポイント。
加齢で腹筋や呼吸筋も弱くなるため、便秘解消の一助となる運動も効果があります。
便は、右腰骨の脇部分と左の肋骨の下部分の2カ所の腸内で滞留しやすいため、上から手で押さえて骨盤を回したり、全身ストレッチをしたりすることで大腸に刺激を与えることも有効です。
特に、男性は若い頃と同じ生活習慣を続けていると便秘になりやすいため、まず生活習慣を見直してみることが大切でしょう。

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高橋 さなえ

高橋 さなえ株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

会社員時代に産業保健に興味を持ち、保健師になりました。
企業勤めの経験を活かし、はたらく人にとって身近なテーマを発信させていただきます!

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