内服薬の飲み方について
- 2013/5/6
- 雑学

花粉症の季節ですね。
抗アレルギー剤を内服する方も多いと思います。
薬局で薬をもらう時、「食前に服用してください」「食後に飲んでください」などと説明された経験がある人は多いでしょう。
今回はこの「食前」「食後」など、薬を服用するタイミングが具体的にいつなのかをわかりやすく解説します。
食前や食後また食間とはだいたいいつ頃?
薬の服用時間には、次のようなものがあります。。
食前:食事のおよそ30分前
食直前:食事の直前
食直後:食事のすぐ後
食後:食事のおよそ30分後(以内)
食間:食事のおよそ2時間後
就寝前:寝るおよそ30分前
これはあくまでおおよその時間なので、多少時間がずれても、飲み忘れないことが大切です。
以下では、それぞれの時間帯について詳しく見ていきます。
食前
空腹の状態である食前に服用すると、食べ物や胃酸の影響を受けないので薬は速く吸収され、はやく効果をあらわします。
その代わり胃を刺激しやすく、胃を荒らしやすい点がデメリットです。
食前に飲む薬には、吐き気止めや食欲増進剤、漢方薬、一部の経口糖尿病薬などがあります。
ちなみに食前は飲み忘れが多いので気をつけましょう。
食間
食間は「食事と食事の間」という意味で、食事を終えて約2時間後が目安です。
食事から2時間たった頃には、胃が消化・吸収の働きを終え、胃酸の分泌が少なく、吸収も良好です。
食間に飲む薬としては、漢方薬のように吸収されにくく、胃を荒らしにくい薬や胃粘膜を保護する薬、食事の影響を受けやすい薬などがあります。
食後
食事が終わった後は胃の中は食べたものが多くある状態で、しかも消化のために胃酸も多く分泌されているます。
さらに、食事を終えて30分が過ぎた頃になると、胃の中の食べ物も少なくなり、薬による胃への刺激が少ない状態になります。
内服薬の多くは「食後30分」と指示されることが多いです。
これは、薬が吸収されやすい状態であり、比較的胃を荒らさず、食後に飲むことで薬の飲み忘れを防ぐ効果があるためです。
また、食後は胃の血液の量も増えているため、薬の成分が血液とともに運ばれやすいという効果もあります。
就寝前
食前や食後の場合と違い、「就寝前」は、胃の中の状態と関係ありません。
就寝の20~30分前には薬を飲むようにしましょう。
就寝前に飲む薬には、下剤や、夜間の発作を予防する薬、睡眠薬などがあります。
薬は決められた量、回数、飲み方(食前、食後、食間など)を守らなければいけません。
決められた量よりも多く服用したり、短い間隔で服用したりすると薬が効きすぎて副作用を強く起こすことがあります。
また、少なく服用したり、間隔を長くあけて服用すると、十分な効果が現れないこともあります。
決められた分量や回数はきちんと守って服用してください。