胆石
- 2013/5/21
- 病状・症状

今日は胆石についてのお話です
宝石赤胆石とは、肝臓やたんのう・胆管と言う臓器に出来る石のことを言います。
欧米では胆石と言うと5F(Forty(40歳代)、Female(女性)、Fatty(肥満)、Fair(白人)、Fecund(多産婦))に該当する方々が、
(コレステロール)胆石ができやすい人として知られています。
日本でも同様に、最も多い胆石としては、コレステロール結石となっています。
胆石にはできる原因がいくつかあり、その原因によって胆石の種類が違うと言う特徴があります。
体内のコレステロールが過剰となったり、大腸菌の感染などが原因で起こることがありますが、
今日は特にコレステロールが原因で起こる胆石に注目してみましょう。
どのように胆石が出来るか?!
胆石には、主に肝臓の働きが関係しています。
肝臓はコレステロールを代謝・排出をする働きがあります。
この時、コレステロールは水に溶けにくい性質から、一部は胆汁に溶け込みます。
胆汁は普段私たちが食べている食事の脂肪やたんぱく質を分解し、栄養吸収しやすくしてくれています
(肝臓から分泌される胆汁量:約500ml~800ml/1日)。
胆石が出来る時は、この胆汁の成分バランスが崩れた時に、コレステロールが結晶化することで結石になっていきます。
つまり、このバランスが崩れるとは、コレステロールの増え過ぎが原因になります。
ですので、例えば卵黄・レバー・魚卵・内臓などを日頃よく好んで摂取する場合に、胆石になりやすい体になっていきます。
健康診断の採血結果で、血液の脂質に異常所見がある方は、
普段の食生活にこころあたりはありませんか?
もし高い場合は、高脂血症や動脈硬化に加えて、胆石のリスクが隠れているかもしれません
では胆石となった場合、特有の症状などで気付くことは出来るでしょうか?
実は、胆石の自覚症状の代表に「右季肋部痛(みぎきろくぶつう)」と言うのがあります。
これは右の肋骨下あたりに差し込むような痛みを感じたり、背中に抜けるような痛みがある等の症状があります。
その他には、発熱・黄疸(おうだん)・肝機能異常などが知られています。
ですが、胆石があるからと言って必ずしも症状があるわけではなく、無症状の方もいると言う点に注意が必要です。
発見するなら、痛みなく、石が小さいうちに!
胆石の発見には腹部超音波と言うエコー検査が有効です。
発見に至るきっかけは色々ですが、そこにどれくいの大きさがある石なのか?
また、どの部分に石があるのか?を見極めて治療方法を決めることの出来る大切な検査です。
そこで、過去に胆石を経験された方の中には、石を指摘されたけれど経過観察にすると主治医から言われた方や、
胆石を摂る手術や治療をしたけれど、また胆石が出来てしまったと言う方もいらっしゃいます。
時折、自分の治療はこれで大丈夫なのだろうか?と疑問に思われる方がいらっしゃいますが、
これは胆石が出来る原因や場所によって治療が異なるためです。
検査をする時はエコーをみんながしているのを良く耳にするかもしれませんが、
治療については一言に胆石と言っても単純に石やたんのうを取って終わりと言う訳ではなく、幅があることを覚えておくと良いでしょう。
(胆石と指摘され、手術が必要となった場合には、おおよそ2泊3日の入院期間で退院となります。)
胆石は、生活習慣病と同じく、日頃の食事時間・食べる速度・メニューなどの積み重ねで起こる病気です。
胆石が出来る場所では約8割を占める胆のうは、とても小さな臓器ではあります。
ですが、毎日・毎食私たちが食べている食品を効率よく消化吸収し元気な身体を維持するために欠かせない大切な臓器です。
食習慣の偏りが原因で、胆石がとても大きくなったり、胆汁が消化管へたどりつくまでの道を塞いでしまった場合、
その胆のうは本来の働きが十分行えず、手術で取ってしまわなければならない場合もあります。
胆石になりにくい体質づくりには、日頃の脂質の摂り過ぎに注意し、
健康診断でもエコー検査や肝機能等に異常があれば、早めに詳しい検査を受けるよう、是非心がけてみて下さい。