専属産業医とは?どんな事業場で選任する必要がある?
- 2012/10/11
- 産業医

専属産業医とは
産業医には、常時50~999名までの事業場に毎月1回以上訪問する「嘱託産業医」、1000名以上の事業場に常勤している「専属産業医」の2つがあります。
Q.専属産業医とは何ですか?
A.企業様専属の産業医のことです。
専属産業医は「常勤」でなければなりません。
しかしながら、病院等に勤務する日本の医師の勤務体系は、一般的に、主たる勤務先(病院)には、週4日の勤務が普通です。
ほとんどの医師は、週1日は、大学の先輩などが経営するクリニック(開業医)などでの非常勤勤務をしています。
主たる勤務先をお休みできる日のことを、「研究日」もしくは「研修日」などといい、医学会では、医師の医療技術の領域を広める意味からも、他の勤務先で働くことを奨励しています。
医学会の慣例上、「研究日制度」があることから、専属産業医にも「研究日」を設けるケースが多く、大半の産業医は週3.5日~4日勤務です。
専属産業医選任の条件
常時使用する労働者数が1,000人を超える事業場(有害業務については、常時500人以上)では、労働者の健康管理等を実施する「専属産業医」を選任させなければなりません。
時々、専属産業医が他の企業で委託産業医を兼任したり、他のクリニックなどで勤務(アルバイト)していることについて、問題はないかとお問合せがございます。
上記でも少し触れましたが「研究日制度」が医師会の慣例で存在します。
どんどん学会や、他の医療機関に出向いて、情報交流や腕を磨くように、という意味合いがあります。
実際に専属産業医として契約している医師は、週4日は産業医としての活動を行い、あとの1日はクリニックでアルバイトしている勤務形体の先生が圧倒的に増えています。
理由としては、週5日分の報酬を企業側が用意出来なくなっていることが背景にあります。
ただし、法律上は週5日勤務が原則であることを忘れてはいけません。