仕事と妊活
- 2013/10/15
- WOMAN

最近、周囲の友人から、不妊治療の相談を受けることが増えてきました。
NPO法人Fineという団体が行った調査によると、
不妊治療を行っている1000人にアンケートを取ったところ、
不妊治療を理由に退職をした方が40%にも上ることが明らかになったそうです。
不妊治療と仕事の両立は、なぜ難しいのでしょうか?
それには、不妊治療の通院頻度が関係しています。
不妊治療は、月経周期やホルモンの値によって、治療の予定が変わってきます。
そのため、
・急な受診が必要になることが多い。
・一般の通院治療のように、「毎週○曜日は病院」というスケジュールが立てられない。
・多いときは、毎日注射に通うなどの処置が必要になる。
・・・ということです。
更に、不妊治療のストレスは並大抵のものではなく、
仕事のストレスを避けようと、退職を考える方も少なくありません。
企業によっては、「不妊治療休暇」の制度を作っているところもありますが、
『不妊治療』していることを公にするのはハードルが高く、
まだまだ課題の多い制度のようです。
参考までに、企業が取り組む不妊治療休暇制度を下記に挙げてみました。
※朝日新聞 2010/10/26 記事より引用 http://www.asahi.com/special/hug/TKY201010260299.html
■不妊治療休暇を設けた主な企業や自治体
◇パナソニック電工
通算で1カ月~365日まで休職(無給)できる「不妊治療による休職」制度を06年に導入。医師の診断書が必要。
◇日産自動車
年ごとに有給5日、無給7日の計12日の特別休暇を取れる制度を08年に導入。本人の申告があれば、診断書は必要がない。
◇キリンビール
年ごとに有給5日、無給5日の計10日間の特別休暇を取れる制度を09年に導入。本人の申告があれば、診断書は必要がない。
◇熊本市
1回の申請で、最大6カ月休職(無給)できる特別休暇制度を08年に導入。複数回、申請することもできる。医師の診断書が必要。
このような制度が普及していくことが理想的ですが、
そうでない場合は、上司や周りのスタッフに理解を求め、
有給休暇や治療のための遅刻・早退を利用しながら治療を進めていく必要があります。
また、仕事との両立で悩んだり、ストレスで苦しむことも多い不妊治療。
NPO法人Fineでは、そういった方のために、
無料・有料のカウンセリング事業を行っているそうです。
NPO法人Fine カウンセリング事業
不妊治療の経験がある方がカウンセラーとして活躍されているようですので、
仕事と不妊治療の両立に悩んだら、
まず相談してみるのも良いのではないでしょうか。
経験者からのアドバイスは、とても貴重だと思います!!
また、晩婚化や女性社員の増加に伴い、
不妊治療を受ける女性はますます増えていくと思われます。
(今は、7組に1組の夫婦が不妊治療を必要とするといわれています。)
人事担当者の方も、貴重な女性社員の戦力を失わないために、
育児支援・両立支援の一環として、
不妊治療支援を是非検討してみて頂けるといいな、と思います。