
労働環境において職場の人間環境はとても大切である。
これは入ってみて初めてわかることであり、個人差もあるかと思う。
職種や会社の規模によって社員同士や上司との距離も異なっている。
さて、今回は職場環境における悩みや問題を少し取り上げたいと思う。
「モラル・ハラスメント」という言葉を耳にしたことは?
この言葉はフランスの精神科医 マリー=フランス・イルゴイエンヌ博士が初めて使用した。
彼の著書ではこう定義付けられている。(以下 翻訳済み本文抜粋)
「言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人の人格や尊厳を傷つけたり、
肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が、
職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせること」
以前は職場でおこる問題は「職場のいじめ、精神的虐待・暴力」といった
悪意のあるものという認識がありましたが、モラル・ハラスメント(略してモラハラ)は
指導・教育など通して自覚なしにハラスメント行為を行っているケースを含むのが。
マリー=フランス・イルゴイエンヌ博士があげる4つの主なモラハラがある。
①孤立させる
②仕事にかこつけて個人攻撃する
③仕事を批判するのではなく人格を攻撃する
④正常な感覚を失わせる
一度厳しい教育指導として周りに認知されてしまえば被害者は四面楚歌に陥ります。
暴力のように形に残らないのでモラハラを受けているという事実を立証しにくいことも問題。
上記のような攻撃により心身ともに影響が出できても「根性がない」「仕事なのに甘えている」等、
弱さや性格のせいだとされがち。
徐々に心身のバランスを崩してしまい「不眠症」「胃痛」「過食」「食欲不振」などの心症状に陥り、
「うつ病」や「神経症」どのメンタル疾患を引き起こしてしまう人は少なくない。
厚生労働省のデータでも年々「いじめ・嫌がらせ」についての相談が増えている
~対策~
職場に理解者をつくる
職場で孤立しないために、また集団型のモラハラを防ぐためには理解者が必要不可欠である。
「仕事ができないから叱られている、当然だ」というような意識を浸透させないようにすべき。
一人で抱え込まないようにすること、専門家に仲介に入ってもらうなど他者の力を借りてほしい。
自殺や訴訟問題に発展する前に食い止めなければ、企業にとっても大きな問題になるだろう。
今後大阪では抜き打ちテストのように監査が入るそうだ。
外部に指摘されてから始めるのではなく、日々働きやすい環境を作っていかなければならない。