偏差値と平均点、どっちを見たらよい?ストレスチェック集団分析を使いこなそう

偏差値と平均点、どっちを見たらよい?ストレスチェック集団分析を使いこなそう

ストレスチェックは常時50名以上の全事業場で実施が義務づけられており、毎年実施されている企業さまも多いことでしょう。
ところで、ストレスチェックの集団分析結果は活用できていますか?
ストレスチェックから読み取れることは多くありますので、ぜひ活用していきましょう。
今回は、ストレスチェック集団分析結果のうち、「偏差値」と「平均点」の活用例をわかりやすくご紹介します。

※集団分析の概要は下記よりご覧ください。
https://www.stresscheck-dt.jp/analyze/

ストレスチェックの偏差値、平均点ってどう見るの?

ストレスチェックの設問はすべて1~4の4択問題で構成されています。
「産業保健新聞」運営元のドクタートラストが提供するストレスチェックでは、個人結果をもとに、「偏差値」と「平均点」の2つの数値で集団分析結果を表しています。
「偏差値」は全国平均を50としたときに平均からどれくらいの位置にあるかを示す数値です。
一方、「平均点」は回答に対する1~4の間の平均点ですが、質問によって点数が低いほうが不良、高いほうが不良のものがあるため、すべての質問を「点数が高いほうが不良」の状態に置き換えて算出します。

たとえば全国平均と自社の結果を比較する場合、「偏差値」と「平均点」は以下のように表すことができます。

<偏差値>
尺度A:偏差値48
尺度B:偏差値44
<平均点>
尺度A:全国平均点2.10、自社平均点2.15、全国平均点との差0.05
尺度B:全国平均点2.00、自社平均点2.15、全国平均点との差0.15

全国平均と自社の結果を比較する場合、「平均点」より「偏差値」で表すことにより数値も簡素化され、全国平均も全尺度50となり、全国平均値とどれくらい差があるのかわかりくなります。
また、次年度で全国平均点が変わっても偏差値では全国平均点は50となりますので、その年の全国平均点との比較を同じ基準でできます。

偏差値を経年比較する際の注意点

しかし、前回の自社の結果と今回の自社の結果を比較したい場合は、注意が必要です。
前回の尺度Aの偏差値と今回の尺度Aの偏差値を比較するということは、単純に前回と今回の結果を比較するということではなく、「前回の全国平均に対する偏差値」と「今回の全国平均に対する偏差値」の比較になるからです。

たとえば、前回の尺度Aの偏差値が45で、今回の尺度Aの偏差値が48の場合、偏差値が3上がったからといって「前回にくらべて今回の結果が良くなった」ということではありません。
基準となる全国平均(偏差値50)が変わるからです。
自社の結果が変わらない場合でも、全国平均が変わることによって偏差値は変動します。
こちらをご理解のうえで前回と今回の偏差値を比較いただけると、全国平均に対してどのくらいの位置にあるかの経年比較ができます。
また、純粋に前回と今回の結果を比較する場合は「平均点」が有用です。
その際に、検定を用いることで平均点の差に有意差があるかどうかを測ることも可能です。
平均点の差と有意差を測ることで、どれくらい改善したのか、悪くなったのか、また、その平均点の差には有意といえる差があるものなのかなどを分析できます。

最後に

このように、集団分析の結果をもって全国平均や前回結果等と比較することによって、自社の現状を知ることができます。
詳しく分析することでこれまで課題に感じていたことだけではなく、潜在化していた課題も浮き彫りになるでしょう。
私は、集団分析結果を見るだけではなく比較することに意味があると考えています。
まずは課題を明確にするためにも今一度ストレスチェックの集団分析結果をご覧になってはいかがでしょうか。
全国平均、業種平均、前回結果等と比較して分析することで、これまでは見えなかった課題を発見することができるかもしれません。

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