【体験談】コロナに感染したら?職場、家族はどうなる?

新型コロナウイルスの国内感染者は増加の一途をたどり、いつ誰が感染してもおかしくない状況です。
今回は実際に新型コロナウイルスのオミクロン株に感染し、家庭内隔離を実施、ホテル療養を経て回復した方の体験談をご紹介します。

喉への違和感から発熱と陽性~加湿器の電源を入れ忘れたせいかな?~

最初に体調不良を感じたのは、1月20日朝のことでした。
起床時、喉に若干の違和感を覚えたのです。
ただし前日に加湿器のセットを忘れていたことから「きっと乾燥のせいだろう」とまったく気にせず、この日は出社しました。
帰宅後には喉の痛みだけでなく寒気も感じようになり、体温を測ったところ、37.5度と微熱。
このタイミングで「もしかしたらコロナかもしれない……」と思ったものの、念のためもう一度体温を測ると平熱に戻っており、その日は妻と同じ寝室で寝ました。
今思えば、少しでも体調に変化があった時点で、寝る場所を分けるべきでした。
そして翌1月21日、38度の発熱とともに異常な寒気に襲われました。

発熱の報告~ごまかしたい、でも……!~

当たり前の判断ですが、発熱したらすぐに職場や家族、友人に連絡をすべきです。
ただ正直に告白すると、私は「なんとか発熱をごまかして生活できないか」と一瞬考えてしまいました。
最低です。最低ですが、その時点ではなんとか普段通り生活できなくもない体調だったのです。
携帯を手にしたまま、入社してまだ2週間の職場へ連絡する気まずさや、妻や友人の仕事への影響を考えて10分ほど葛藤しました。
だいぶ迷った末、正直に職場や家族に連絡することを選びました。
今考えれば、連絡するべきなのは火を見るよりも明らかですが、その時の私はパニックに陥っていて、正常な判断を下すことが難しい状況でした。
あの時連絡をして本当に良かったと、今となっては心の底から思います。

PCR検査の結果は陽性~周囲の言葉に救われる~

発熱のことは妻にも報告し、一緒にPCR検査を受けられる医療機関を探しました。
妻の仕事柄、即日結果の出るのが望ましかったものの、近隣の医療機関では結果が判明するのは早くても翌日とのこと。
その後も、もう少し広範囲で探したのですが、即日結果のわかる検査は有料なことに加え、すでに発熱している人は受検できない医療機関ばかりでした。
最後に、妻が以前PCR検査を受けた病院にダメ元で連絡をしてみたところ、当日中に結果がわかるとのことだったので、急いで予約、その日の昼にPCR検査を受け、深夜に陽性が判明しました。
周囲に結果を報告しながら「どんな罵詈雑言が飛んできても仕方ない」と覚悟していたのですが、返事はどれも心配の声ばかりでした。
ただでさえ陽性になって気分が落ち込んでいたので、周りの人の優しい言葉にはかなり救われました。

濃厚接触者の定義~保健所からの連絡が来なくて困ったこと~

陽性の電話連絡を受けた際「新型コロナウイルス感染者が増えてきており、保健所からの連絡が遅れるかもしれない」と言われており、実際、陽性が判明した翌日、1月22日は保健所からの連絡はありませんでした。
保健所からの連絡がなくて困ったのは「濃厚接触者がだれか正確に把握できないこと」です。
妻は間違いなく濃厚接触者ですが、職場の同僚や友人は濃厚接触者になるのか、これは保健所の判断になるので、周囲に新型コロナウイルス陽性の報告をする際に非常に困りました。
最終的には保健所の判断になるものの、ある程度自分でも濃厚接触者の定義を知っておくと周囲に連絡をする際に役立つと感じました。
なお私の場合、勤務先でのマスク着用をはじめとする感染対策が徹底されていたことから、濃厚接触者に該当するのは同居人である妻のみでした。

<濃厚接触者の定義とは>

厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」
※「濃厚接触者の定義」は問3-3を参照ください。

「産業保健新聞」では特に職場での「濃厚接触者」などについて動画つきで解説しています。

自宅療養の開始~家庭内隔離へ~

私と同じタイミングでPCR検査を受検した妻は結果的に陰性でした。
前日に同じ部屋で寝ているため潜伏期間の可能性が高かったものの、念のため家庭内での隔離を始めました。
私は寝室からほとんど出ずに生活することになったのですが、体調が著しく悪く、ベッドから起き上がれなかったため、不便を感じることはありませんでした。
逆に妻は寝室を使うことができなくなってしまったので、来客用の布団をリビングに敷いて寝なくてはならず、大変な迷惑だったでしょう。
基本的に寝室で生活し、トイレや食事の時にやむをえず外にでる場合はドアノブなど触った場所を自ら消毒をしていきました。
また夫婦間のやり取りはLINEを活用しました。

隔離期間の症状~寝ても寝ても熱が下がらない~

症状としては咳と倦怠感、寒気、発熱、頭痛がありました。
特に私を苦しめたのは頭痛で、目を開けているだけで激しい痛みに襲われるため、ベッドの中で目を閉じて眠るものの、すぐに痛みで目を覚ますといった状況でした。
これが3日間続きました。
熱も3日間は下がることがなく、寝ても寝ても体調が回復しないので、メンタル的にもかなり苦しく、食欲もほとんどありませんでした。
ようやく平熱に戻ったのは4日目で、頭痛もだんだんと弱くなっていったのですが、咳だけがしつこく残りました。
6日目になると咳が少し出るだけで、健康な状態と変わらないまで回復していました。
なお、自宅療養中は東京都福祉保健局発行の「自宅療養者向けハンドブック ~感染を拡げないために~」が大いに参考になりました。

ホテル療養の申し込み~ただし入れるかは抽選~

PCR検査で陽性と判明してから2日後の1月23日、ようやく保健所から連絡があり、濃厚接触者の有無や自宅療養の際の注意点の説明がありました。
この時点で正式に妻が濃厚接触者となり、1月31日まで隔離となりましたが、症状がなく、感染していない可能性も高く、なおかつ家庭内での隔離には限界感じていたことから、ホテル療養を申し込みました。
幸い私は軽症でしたので、申し込み自体はできたものの、かなり感染者数が増えてきていることから、ホテルへの入所は抽選となりました。

ホテル療養の開始~室内は普通のビジネスホテル~

翌1月24日にホテル療養の担当者の方から「25日にホテルの入所が可能である」旨の連絡を受けました。
この時点で体調はかなり回復していましたが、妻への感染のおそれがあったことから、25日には、迎えにきていただいた送迎車でホテルへ入所しました。
感染者が増えていることもあり、送迎車は相乗りでした。
ホテルの入り口でパルスオキシメーターとカードキーを受け取り、部屋に入ります。
普通のビジネスホテルといった感じで、テレビもありますし、Wi-Fiも飛んでいるため、不便を感じることはほとんどありませんでした。

ホテル療養中の生活~1日の流れ~

ホテル療養中は7時と15時半に「ラヴィータ」と呼ばれる体調管理アプリに、体温とパルスオキシメーターの数値を登録しなければいけません。
この作業は安否確認の意味も含まれているため、入力が遅れた場合はすぐさま部屋に電話がかかってきます。
また、ホテルの部屋から出ることができるのは8時と12時、それに18時の食事を取りに行く間のみです。
それ以外の時間帯は決して外に出ることができません。
それでも出歩いてしまう人がいるらしく、再三ホテル内のアナウンスで外に出歩くことのないようにとの注意があったのが印象的でした。

ホテル療養に持参して良かったもの・いらなかったもの~携帯加湿器とふりかけに助けられた~

ホテル療養中に私は下記のものを持ち込みました。

・ 体温計
・ 着替え
・ タオル類
・ 延長コード
・ 携帯加湿器
・ お菓子・カップ麺
・ ふりかけ

まず体温計と着替え、タオル類は必須です。
体温計はホテルに入所する際に借りることもできますが、できれば持っていきましょう。
部屋にタオルはありませんので、バスタオルやハンドタオルは自前のものが必要になります。
個人的に最も持ち込んで良かったと思ったのが携帯加湿器です。
私の部屋はかなり乾燥していて埃っぽい状態でした。
もし加湿器がなかったら、咳が悪化する可能性もあったので非常に役立ちました。
朝ごはんはおかずの量にくらべて、ご飯の量が多いのでふりかけも有用です。
一方あまりいらなかったなと思ったのがお菓子とカップ麺類です。
ホテル療養中は部屋から動くことがないので、あまりお腹が減りませんし、しかも3食しっかりとご飯がでるので、間食をしようという気になりませんでした。

回復~想像をはるかに超えることばかり~

発症から10日間経った1月31日、ホテルから退所できる期日になったのですが、しつこい咳はまだ残っていました。
常駐している看護師の方に判断を仰ぎ、「他人にうつしてしまうリスクはない」とのことから予定どおりに退所できました。
また、完治はしていものの、咳で周囲の人を不安にさせてしまう可能性があったため、退所してから2日間は外出を控えました。
しつこい咳もだいぶ落ち着いたころに、職場へ復帰。
正直、「職場で何を言われるんだろう」と不安だったのですが、暖かく迎えていただけたので、同僚の皆さんには本当に感謝しかありません。

きっと誰しもが「もし新型コロナウイルスに感染したら……」と考えたことがあると思います。
ただ実際に感染してみると、想像よりも考えることが多かったですし、想像よりも多くの人に迷惑をかけてしまいました。
もはや、だれが新型コロナウイルスに感染してもおかしくありません。
もちろん感染しないための予防も重要ですが、今は感染してしまったときのための心構えと準備がより重要になってきていると感じています。
そして、もし身近な人が新型コロナウイルスに感染してしまった時は、「大丈夫?」「ゆっくり休んでね」と声をかけてあげてください。
私もその言葉に救われました。

日々増える感染者の対応をしてくださる保健所の方々、ホテルに24時間体制で勤務している医療関係者の方々には本当に頭が下がる思いです。
新型コロナウイルスに感染してしまって不安に思っている人達とその同僚、家族、友人に一刻も早く日常が戻ることを祈っています。

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産業保健新聞編集部株式会社ドクタートラスト

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