コロナ長期戦のいま、ストレス対処のキーワードは「3つのR」~なんでもOKな「やりたいことリスト」を作ろう~

コロナ長期戦のいま、ストレス対処のキーワードは「3つのR」~なんでもOKな「やりたいことリスト」を作ろう~

ストレス社会と言われる昨今、降りかかってくるストレス自体を減らしたり、解決するのは難しいことが多いですよね。
そこで、いかにストレスを溜め込まずに対処していけるかが重要とされています。
今回は、厚生労働省のメンタルヘルスのサイト「こころの耳」でも紹介されている「3つのR」と、筆者が昨年取り組んでみた「やりたいことリスト100」をわかりやすく紹介します。

3つのRとは~余暇、リラックス、休息~

3つのRとは、Recreation(余暇)、Relaxation(リラックス)、Rest(休息)の頭文字を取っています。
それぞれ、旅行をする、運動をする、音楽を聴く、映画を見るなどの「楽しむ」行為、入浴する、ストレッチする、マッサージを受ける、アロマを炊く、瞑想をするなどのココロもカラダも「緩める」行為、休息はやはり「寝る」ですね。
私達のエネルギー量をグラフにしたときに、エネルギー量が高いときにはしっかりと「遊んで」心身の元気を維持すること、少し疲れを感じたらリラクゼーションで「緩める」こと、さらにエネルギー量が下がってしまったときは何よりもしっかりと「寝る」ことが大切です。
そして、こういった対処を取るためには、その時の自分の心身の状態に気づいていくことが必要となります。

コロナ禍で「遊ぶ」の制限も長期化

コロナ禍が長期戦となり、「3つのR」のうち、一つ目の「遊ぶ」がかなり制限されてきました。
リモートワークに伴い、家の中でダラダラと生活してしまう方も増えたでしょう。
また、「緩める」に関しても、カラダは疲れていないが、アタマがずっと「働く」モードから切り替えられず、生活リズムが乱れてしまったとよく耳にします。
今まで、遊んだり、緩めたり、休んだりする場所だった自宅が、仕事のために、緊張したり、不安になる場所になってしまった方もおられるかもしれません。
いまの心身の状態を知る方法としては、ゆっくりと深呼吸して心や身体の状態を見つめてみることです。
私はマインドフルネス瞑想で、自分への気づきが高めるのをお勧めしています。

喉のつかえやお腹の不調もココロの不調や自律神経の乱れからきていることがあります。
このようにちょっとした不調を感じたときは、身体が自律神経のうちの、「交感神経モード(戦うか、逃げるかモード)」に偏っていることが多いです。
交感神経モードのときは身体が硬く、心も不安や緊張状態に傾きがちです。
一日の終わりには、進んで緩めたり、休めたりして、リラックスモードである、副交感神経モードもつくるようにしましょう。

元気なときに「やりたいことリスト」を作ってみる

私は、昨年の年初に「今年のやりたいことリスト100」を作りました。
このリストには、小さなことから、大きなことまで、さらに3つのR(「遊ぶ」、「緩める」、「休む」)を全部入れて構いません。
たとえば、○○ショップのケーキを食べる、この漫画を読む、○○へ行く、子どもと毎日ハグする、○時間寝るといった感じです。
何となくココロに元気がないときや、「今日は何しようかな?」という週末などに見直してできそうなことをチョイスします。
元気がないときはそういうアイデアも浮かばなかったりして、その日一日家でダラダラすることで余計引きずってしまうことも多いと感じます。
もちろん、先に述べたように、かなり疲労が溜まっていて、「休息」が必要な状態のときはとりあえず寝てください。
その前の段階で、このリストが役立つはずです。
やったものにはチェックをつけて、年末には「何個できたかな?」と一年を振り返り、できなかったことは新年に持ち越すことにしました。

最後に、ストレス対処にはとても大切な「人とのつながり」もコロナ禍では制限されがちです。
「○○さんとオンラインでもいいから話す」などのように、人とのつながりもぜひリストに加えてみてください。
休日はしっかり「遊ぶ」、一日の終わりにはしっかり「緩める」、そして、疲れがたまってきたと感じたらしっかり「休む」。
コロナに負けないように、「3つのR」と「やりたいこと100のリスト」を活用してみてはいかがでしょうか。

<参考サイト>
厚生労働省「こころの耳」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

南 未来株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

学生時代より予防医療やメンタルヘルス支援に興味を持ち、大学院で産業保健(Presenteeism)の研究をしました。大企業での産業保健師を経て、海外にて専業主婦、行政保健師、中企業の保健師も経験してきました。保健師として、会社組織や個人が自立して健康を構築していけるように、エンパワメントの視点を忘れずに支援していきたいと思います。また、女性として、親として、妻として、ワークライフバランスやダイバーシティについても発信していきたいです。
【保有資格】保健師、看護師、第一種衛生管理者、精神保健福祉士、両立支援コーディネーター
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】オミクロン株を正しく知ろう!~重症化しないって本当?マスクは意味ない?~

一目置かれる健康知識

  1. 他人ごとだと思っていませんか?若年性認知症
ページ上部へ戻る