「改正労働者派遣法」の成果とこれからの課題とは

「労働者派遣法」改正後の成果とこれからの課題とは?

2021年4月に改正労働者派遣法が施行されました。
これは運用の改善や、曖昧だった点の明確化を目的としたものです。
今回は2021年4月の改正労働者派遣法の内容と、労働者側の意識変化、企業が求められる対応をわかりやすく解説します。

2021年4月施行改正労働者派遣法

2021年4月施行改正労働者派遣法の大きな変更点は2つです。

雇用安定措置について派遣労働者からの希望聴取

雇用安定措置とは、派遣就業見込みが3年であり、継続就業を希望する有期雇用派遣労働者に派遣元が契約終了後の雇用を継続させる措置をいい、以下のいずれかの実施が義務づけられています。

① 派遣先への直接雇用の依頼
② 新たな派遣先の提供(能力、経験などに照らして合理的なものに限る)
③ 派遣元での無期雇用
④ そのほか安定した雇用の継続を図るために必要な措置(有給の職業訓練、紹介予定派遣など)

「雇用安定措置」は2015年から実施されていますが、今回の改正では「派遣労働者の希望聴取」が行われるようになった点がポイントです。
厚生労働省委託「労働者派遣法施行状況調査(令和元年度実施)」によると、雇用安定措置による直接雇用へ切替えたことがあると答えた企業は「27.4%」で、まだまだ改善の余地があると考えられます。
派遣先の直接雇用に至らなかった理由として多かったのは「派遣先の基準に比べて派遣労働者の能力が不足しているから」との現状にあり、派遣労働者の雇入れ時の教育訓練やキャリアコンサルティングが強化されることで直接雇用の割合増加が期待されるでしょう。

マージン率等のインターネットによる開示

マージンとは派遣先が派遣会社に支払う派遣料金のことをいいます。
今回の改正ではインターネットなどでのマージン率開示が原則化されることとなりました。
労働者側はインターネット等で派遣会社を調べる際に信頼できる派遣元を見つける良い材料になるかもしれませんね。
なお、マージン率には保険料や研修費用等も含まれ、研修制度や手厚い福利厚生が受けられる企業のマージン率は当然高くなるため、必ずしも「マージン率が低いからいい」とは言えません。
重要なのは、どこに費用が充てられているのか、働く上で職場環境が充分整っているかだと考えられます。

改正後の派遣労働者の働き方の意識変化

労働者派遣法は社会情勢の変化に応じてこれまでに何度も改正されてきました。
2021年4月から中小企業でも同一労働同一賃金が適応されたことにより、派遣労働者は賃金の上昇や正規労働者との格差が減ったことによって仕事へのモチベーションの向上が見込まれます。
また今回の法改正によってさらに多くの派遣労働者が活躍できる労働環境が期待できるでしょう。

企業が求められる対応

昨今の新型コロナウイルスの影響にて、「雇い止め」が増加傾向にあります。
改正労働者派遣法により、再就職先を探している人が正しい情報提供を受けることができるようになり、またすでに働いている人たちは将来への不安が少しでも軽減するのではないでしょうか。
企業側は教育研修等のフォローアップの強化や相談しやすい環境づくりに注目するのがこれからの課題であり重要なポイントです。

 

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押切マリア株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

働く上で大切なことは、職場内での働きやすい環境作りであると感じています。働きやすい会社とは何か、働く意識を高められるような情報をお届けできればと思います。

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