なぜ今「グッドキャリア企業アワード」? 2020年受賞企業を見る

2021年2月4日、「グッドキャリア企業アワード2020」受賞企業が発表されました。
グッドキャリア企業アワードとは、働いている社員のキャリア形成支援について、他企業のお手本となる取組を行っている企業の取組内容や具体的な効果等を広く発信、普及することにより、キャリア形成支援の重要性を社会に広め、定着を促すことを目的に厚生労働省が毎年実施している表彰制度です。

なぜ「グッドキャリア企業アワード」が必要?

日本企業における体制・環境の変化、グローバル化が進んでいるなかで、企業が引き続き成長をしていくためには、変化する社会に対応できる人材を育成していくことが求められます。
また、少子高齢化で労働力の減少が進む中で、誰もが意欲的に働くことの出来る社会を実現していくためには、働く一人ひとりの能力や会社での生産性を高めていくことが欠かせません。
そしてこれらを達成するうえでは、キャリア実現の場である各企業において、働く社員の自律的なキャリア形成・能力開発の方法を送信するしくみを設け、どういった業務経験を積むのか、どれほどの能力を身につければ目標とするキャリアに到達できるのか、というキャリアパスを設定しつつ、実行・有効性のある支援を計画的に実施することが重要です。

グッドキャリア企業アワード2020受賞企業

2020年度の「グッドキャリア企業アワード」で大賞を受賞した企業の取り組み例を紹介します。
大賞を受賞したうちの1社、株式会社JTBは、具体的な取り組みとして研修やウェビナーの実施、通信講座の提供や資格取得支援制度のほか、コロナ禍で休業を余儀なくされた社員が自宅で学習できるコンテンツを新たに作成し配信するなど、多様な社員の能力開発の機会を提供。
また、職場での上司・メンバー間のキャリア面談を軸に、自己対話を促す情報提供、世代が近いメンバー同士のキャリアデザイン研修、人事部との直接面談など対話の機会を設けキャリア形成について考える機会を提供したとのこと。
大賞受賞のポイントは、キャリア改革を経営改革の1つに位置づけ、社員の成長を促す多様な学びや対話の機会を創出した点にあります。

「グッドキャリア企業アワード」の応募条件

今後、「グッドキャリア企業アワード2021」の募集が行われる見込みです。
以下では、募集対象・応募資格を紹介します。

・ 募集対象

従業員の自律的なキャリア形成(職業生活設計・働き方の実現)を支援するための取組を行っている企業等をはじめ物資等の生産・販売、サービスの提供など経済的事業を継続的に営む法人および個人事業主。
※企業等:企業(事業所単位を含む)

・ 応募資格

① グッドキャリア企業アワード2016~2020の大賞を受賞していないこと。
② 応募時点において、労働関係法令に関して重大な違反がなく、かつ、その他の法令上または社会通念上、表彰にふさわしくないと判断される問題がないこと。
③ 表彰を受けた場合、取組内容の公表が可能であること。

従業員のキャリア形成を積極的に行ってる企業は、ぜひ応募を検討してみてください!

<参考>
・ 厚生労働省「「グッドキャリア企業アワード2020」の受賞企業を決定しました」
・ グッドキャリアプロジェクト

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中澤美歩株式会社ドクタートラスト

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