片頭痛の前には前兆がある?
- 2014/6/5
- 病状・症状

今週は週末にかけて、雨傘が多く少しジメジメした気候になってきました。
台風や梅雨の季節になると、気圧の急激な変動の影響で、頭痛が起こりやすくなる人がいます。
頭痛の種類
頭痛にはさまざまな種類があり、大きくは、「慢性頭痛」と「脳の疾患に伴う頭痛」の2種類に分かれます。
慢性頭痛とは
慢性頭痛とは、他に原因となる疾患がなく、繰り返す頭痛です。
頭痛の80%は、この慢性頭痛だと言われています。
さらに、「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3つに分けられます。
脳の疾患に伴う頭痛とは
脳の疾患に伴う頭痛とは、くも膜下出血や脳出血など他の病気が原因で起こる頭痛で、危険な頭痛です。
「慢性頭痛」と「脳の疾患に伴う頭痛」を見分けるポイント
・突然の、今までにない激しい痛み
・時間の経過や回を重ねるごとに、徐々に強くなる痛み
・手足のしびれや、けいれんを伴う痛み
・発熱を伴う痛み
・意識障害を伴う痛み
このような頭痛の場合には、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
片頭痛とは
以下では女性に多い「片頭痛」について解説します。
片頭痛の患者は、8割が女性だと言われており、母親から娘への遺伝や、女性ホルモンの影響などの要因があるとされています。
片頭痛の特徴
痛み:「ズキンズキン」「ガンガン」と、脈打つような痛みが、4~27時間程度続く
痛む部位:左右どちらか片側のことが多いが、両方が同時に痛むこともある
頻度:月に1~2回程度、多い時には週に1回程度
痛みの程度 :強い痛みで、仕事や家事が手につかなくなることもある。ひどい時には、寝込むこともある
体動による痛み:動くと痛みが強くなる、頭を動かしただけで痛みが増強することもある
随伴症状:吐き気・胃のムカつき、光がまぶしい、音がうるさく感じる、匂いが気になる など
片頭痛には、「閃輝暗点」という前兆がある場合があります。
前兆がある人は20~30%程度が多いそうです。
閃輝暗点とは
頭痛が起こる前兆として、目の前にフラッシュのようなチカチカと光る小さな光が現れます。
光はしだいに大きくなり、視野の中心部や片側がぼやけるように見えにくくなります。
この他、手のしびれや言葉が話しにくくなるなどの前兆が現れる人もいます。
前兆の多くは15~30分で消失し、その後から片頭痛が出現することが多いそうです。
片頭痛の頻度が増えているときには、以下のような生活習慣も、片頭痛を誘発するきっかけになることがあるので注意しましょう。
片頭痛の原因(例)
・ 長時間のテレビ視聴(パソコンやスマートホンでの動画視聴を含む)
視覚や聴覚を刺激しやすく、片頭痛発作のきっかけになります。
特に、暗い部屋でのテレビ視聴や、映像が立体にみえる3D映像は、平面認識と立体認識とのズレが生じる結果、片頭痛が起こりやすくなるので要注意しましょう。
・ LED電球
LEDは、光の直進性、波長などから、片頭痛発作の誘因となる可能性が高いことが示されています。
間接照明やフードのついた電球などで工夫して、明るさを調整するとよいでしょう。
・ 飲酒
片頭痛は脳血管の拡張によって起こるので、飲酒が頭痛のきっかけになりやすいと言われています。
・ 喫煙
タバコの煙やにおいが頭痛発作を引き起こしたり、痛みを増強させたりすることがあります。
受動喫煙もできるだけ避けるようにしましょう。
片頭痛は個人差が大きく、頭痛を誘発する要因も様々です。
自分にとっての、片頭痛のきっかけが何だったかを振り返り、頭痛が起こりやすい環境や刺激を避けるように心がけたり、ふだんの暮らしを工夫することで、症状を軽減したり予防することも可能です。