合理的配慮のために「双極性障害」を知ろう

障害者が権利や自由を持って働けるよう、周囲が適切な対応を行う「合理的配慮」を行ううえでは、精神障害の理解を深めることが重要です。
前回の記事では「統合失調症」についてわかりやすくご説明しました。

今回は精神障害のうち、「双極性障害」についてご紹介します。

精神障害者が向き合う精神疾患~双極性障害~

「双極性障害」はうつ病などと合わせ、気分障害と言われます。
どのような方も多かれ少なかれ、雨の日に気持ちが沈んだり、真っ青な快晴の空に気持ちが高ぶったりと、気持ちが「上がる」「下がる」経験はされたことがあるのではないでしょうか。
その浮き沈みの高低差が生活に支障の出てしまうほどの状態である障害が、双極性障害です。
人によってサイクルは異なりますが、躁状態とうつ状態を繰り返します。
そして躁状態、うつ状態のときは以下のような特徴がみられます。

【躁状態のときによくみられる特徴】
・ 買い物等で散財する
・ 人にお金をあげる
・ 大声を張り上げる
・ 寝ずに活動的に過ごす
・ 周りのことを気にしない

【うつ状態のときによくみられる特徴】
・ 気持ちが沈み込む
・ 何かをしようと思えない
・ ひどく悲観する。
・ お金がないと思い込む。
・ 周りが気になってしかたがない

「双極性障害」は脳内のメカニズムに原因があると考えられており、適するお薬も開発されています。
お薬の種類によっては、血液中の薬剤濃度が上がると体に良くないものもあるため、定期的に採血を行い、適度な濃度を保ちます。
お医者さんと協力しながら服薬を続けていれば、問題は起こりにくいものです。
うつ状態のときも躁状態のときも、結果としてはその方のパワーダウンを招きます。
前者はもともと活力が低下している状態ですが、後者は力を無限に使いすぎることでそれが枯渇してしまいます。
想像しただけで疲れてしまいますね。
身近に双極性障害の方がいらっしゃるなら、「疲れている」という心身の状況を周囲の方は理解するよう心がけてみましょう。

「双極性障害」を持つ方の良いところ

双極性障害の方の強みは「正義を重んじ、弱い者を助ける心」です。
根は頼もしく、行動力があり、まじめです。
症状のバランスを保つことができているときは、仕事で能力を発揮する方も多いようです。
適切な服薬と休養により体調を取り戻す方も多いため、焦らず正しい知識を持って関わりましょう。

医療機関のマメ知識

医療機関への入院の可能性が出てきた際は、高額療養費制度のページもご参照ください。
高額療養費が適応される費用には、差額ベッド代やリース服等の備品代は含まれませんのでご注意くださいね。
なお、差額代はお財布には厳しい話ですが、1人~少人数でゆっくり休む環境が得られますし、上手に使うと入院までの待機期間が短縮されることもあります。
患者の方やご家族の方が希望しない限り医療機関は差額代を徴収することはできませんので、焦らず検討してみてください。

本日は、双極性障害のお話でした。
ありがとうございました。

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八島菜緒株式会社ドクタートラスト 精神保健福祉士

投稿者プロフィール

精神保健福祉士として精神科医療や障害者福祉に携わり、たくさんの医師や看護師、諸先輩方から臨床を教わってきました。
「産業保健新聞」では、読みやすさとわかりやすさと大切にしたいと思っています。
【保有資格】精神保健福祉士
【詳しいプロフィールを見る】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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