3密は避けても、連絡は密に!産業医とのやり取り、おざなりになっていませんか?

3密は避けても、連絡は密に!産業医とのやり取り、おざなりになっていませんか?

緊急事態宣言が発令されていた約1ヶ月半の間に、それまでの日常が一変してしまったことは、みなさんご存知だと思います。
在宅勤務や時差出勤など、企業活動においても普段とは異なる対応が広くとられ、現在も継続されているところも少なくありません。
こういった環境下において、さまざまな課題が生まれたのが、産業医訪問や衛生委員会などの産業保健活動です。
今回は、産業医の先生より聞いた生の声をもとに、コロナ禍における産業保健活動を考えてみます。

3密は避けても、連絡は「密」に

産業医が一番困ったことといえば、選任されている企業の状況を把握することが困難になってしまったということ。
テレワークを導入しているのか? コロナウイルスの予防対策はどうしているか? 新型コロナウイルスウイルスに感染した社員はいないか?など、確認したいことが沢山あるものの、企業の担当者が在宅勤務になっているなどの理由で、知りたい情報を入手し辛い状況に直面したそうです。
むしろこういった状況だからこそ、連絡は「密」に取り合い、情報共有を行ってください。

なんらかの方法で衛生委員会の開催を

次に多く聞かれた意見は、緊急事態宣言が発令されたため、3密を避ける目的から、衛生委員会を中止する事業場が非常に多かったということ。
確かに、ふだん通り会議室に衛生委員が集まり、衛生委員会を開催するというのは、避けて当然の対応といえます。
しかしながら、企業として労働者の安全配慮義務を履行する観点からいうと、「中止」が適当な対応であるとはいえません。
衛星委員会の開催については、厚生労働省より、次のような指針が出ています。

<安全委員会等の開催>
新型コロナウイルス感染症の拡大を防止する観点から、安全委員会等を開催するに際してはテレビ電話による会議方式にすることや、開催を延期することなど、令和2年6月末までの間、弾力的な運用を図ることとして差し支えありません。
なお、いずれの方式にしても衛生委員会等を開催するに際しては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた対応等について調査審議いただくなどにより積極的に対応いただきますようお願いいたします。
出所元:厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」

※上記は本稿執筆時点の内容になりますのでご留意ください。

上記の指針にもあるように、テレビ会議システムを利用して開催するなどの工夫は必要ですが、開催してもらわないと、産業医としての事業場に貢献しづらくなってしまいます。
また、やむを得ず衛生委員会の開催を「延期」した場合であっても、事業場の情報は産業医にも共有してほしいとのことでした。

第2波に備える

一旦落ち着きを取り戻しているこの間に、新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波に備えて準備を進めるようにしてください。
第1波での対応の反省と見直しや産業医と連携すべき情報をリストアップ、テレビ会議などの設備投資や運用ルール設定など、早急に行っていただくことが大事だと思います。

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