見落としてませんか? 室温調整で仕事の効率UP!

室温調整で仕事の効率化アップ!

皆さんの職場では、室温はどのように設定されていますか?
毎日、快適と感じる室温でしょうか。
筆者は日頃、産業医紹介をメインとし、多くの会社様へ訪問するのですが、多くの会社様でオフィスのお悩みを聞くと、「それほど大きな問題はないが、室温設定について気になる」とよく回答が返ってきます。

クールビズ・ウォームビズ

環境省は、地球温暖化対策の一環として、クールビズ・ウォームビズを以下の通り提唱しており、設定の基準としているオフィスも多いのではないでしょうか。

◆クールビズ
室温:冷房時28℃を目安
実施期間:例年5月1日から9月30日まで

◆ウォームビズ
室温:暖房時20℃
実施期間:例年11月1日から3月31日まで

夏に室温を数度下げると……

兵庫県姫路市は、「室温が25度から28度に上がると作業効率が6%低下する」との専門家の分析を基に、7~8月にかけ、市役所本庁舎で冷房時の室内温度を25度に設定し、職員の労働環境への影響を調べました。
全体の総残業時間が14.3%(7月が1万2,822時間、8月が4,152時間)、前年同時期との比較で職員1人当たりの月平均残業時間が21.6時間から18.7時間も減少したと発表しました。
さらに、対象職員へのアンケートでも、有効回答を得た1,082人のうち、業務効率が「とても向上した」と「少し向上した」とで計85%の回答が得られ、全体の79%が「25度の室温設定がちょうど良かった」と回答しました。
さらに、8割以上の職員が「業務効率が向上した」「勤続後の疲労感が軽減された」と回答し、室温設定が仕事の効率アップに大きな効果があったことがわかります。
光熱費は前年から約7万円増えたものの、残業時間減少で人件費は約4千万円削減されました。
温室効果ガスの排出量も微増にとどまり、経済効率が高いため、同市は、気候や業務量の変動を踏まえ、対象施設も広げ、来夏も実証実験として継続し、データを積み重ねていく方針です。

個人差にも配慮を

外気温と室温との差が大きいと、体温を調節している自律神経が変化に対応しきれず、ホルモンバランスを崩しやすくなる、汗腺が退化し体温調整機能が働かなくなってしまうなど、健康への影響を指摘する専門家もいます。
まだまだ冷え込みが続く今の時期では、人によっては、暖房が弱く寒い、暖房が強く集中できない、強く乾燥してしまうなど感じ方はまちまちでしょう。
必要に応じ、上着・ブランケットを準備するといった各自の対策以外にも、風よけを準備する、席配置は空調も考慮するなど、会社側も配慮をしましょう。

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