気圧の変化で肺に異変?冬に起こりえる自然気胸

冬は、空気の乾燥や気温、気圧の変化、ウイルスの蔓延などの原因で風邪やインフルエンザで咳がでる疾患が多くあります。
咳がなかなか治まらない、ヒューヒュー、ゼイゼイといった苦しい息をするといった症状ありませんか?
ただ風邪が長引いているだけかな?と思っていたら、実は咳喘息や自然気胸といった病気が隠されているかもしれません。
そこで、今回取り上げますのが自然気胸。
気胸とは「本来空気が存在するはずのない胸腔内に何らかの原因で空気が入った状態、もしくは空気が存在し、そのために肺が虚脱した状態」と定義されています。
つまりは、何らかの原因で、肺に突然穴が開いて空気が漏れて、肺がしぼんでしまっている状態です。
この病気は、10代~30代の「やせ型で胸板の薄い男性」に多く発生します。
今日は、自然気胸ってなに?自然気胸の予防策は?といったお話をします。

自然気胸ってなに?

気胸とは、肺がしぼんでしまった状態です。
肺は通常、風船のように、息をしているときにしぼんだり膨らんだりしています。
少し専門的にお話をすると、肺は肺自体を自ら動かすことができませんよね。
横隔膜などの呼吸筋の動きと、それに伴う肺内(胸腔内)の圧力の変化によって動かされています。
その圧力は、常に陰圧で、陰圧が強まったり弱まったりすることで、息を吸ったり吐いたりしています。
ところが、自然気胸とは、なんらかの原因で、肺内に空気が流れ込んで陰圧が消失してしまい、肺自身のもつ弾性によりしぼんでしまった状態です。

自然気胸の症状

一般的な症状としては以下があります。

・胸の痛み
・肩や背中の痛み
・呼吸困難感(息のしづらさ)
・乾いた咳

胸だけでなく、肩や背中の痛みとして感じることもあるので、注意が必要です。
また、両側の肺が同時に気胸になることもあります。
その場合は、急速に酸素が足りない状態になってしまうため、命の危険を伴います。
「風邪をこじらせたのか咳が止まらず息が苦しい」「胸が痛い」など症状があれば、そのままにせず一度病院を受診してみてください。

自然気胸の原因と予防

年代によって異なる原因

自然気胸は男女比では7~10:1といわれるほど、男性に多く発生します。
また、20代と60代に発生しやすいとされています。

<20代で自然気胸の発生しやすい人>
・ 高身長で痩せ型
・ 胸囲の狭い人

<60代で自然気胸の発生しやすい人>
・ 喫煙者
・ 肺がんや肺気腫など、元々肺に疾患のある人

「喫煙」「気圧や気候の変化」「疲労」「ストレス」「寝不足」が気胸を発生させる要因といわれています。
2月から3月にかけては、天気の変化が激しい時期です。
さらに、年度末であることから、仕事に追われストレスを抱えたり、睡眠時間を削ったりする方もいらっしゃるかと思います。
心身に大きな負担がかかるそういう時こそ、「あれおかしいな?」という身体のサインを早めにキャッチして、気胸の予防策をとりましょう。

自然気胸の予防方法

・ 規則正しい食事

自然気胸は、痩せ形の方に多く発生します。
食事は栄養的に偏らないようにしましょう。
また、最近は3食食べない人も増えてきています。
欠食は、栄養のバランスを崩しがちになるので、腹八分目を心がけ、1日3食、規則正しい食事をとるようにしてください。

・ ストレスを溜めない

気胸の発生は原因不明と言われていますが、試験前や忙しい時に限って起こすということも多くみられるそうです。
そのため、メカニズムは未だわかっていませんが、身体的・心理的ストレスを感じている時に、気胸が発生しやすくなるのではないかといわれています。
ストレスは多かれ少なかれ我々の生活に存在しています。
むしろストレスは、適度にあると、からだが強くなるともされています。
しかし、一方で、あるアンケートでは東京で働くビジネスパーソンの8割以上が「疲れている」と答え、ストレスをため込んでいる人が多いことがわかります。
ストレスとうまく付き合うコツは「慢性化させないこと」です。
気分が落ち込みやすくなる・イライラする・眠れない・食欲がない等の、いつもと違った状態のときは、ストレスを解消させることが必要かもしれません。
自分のストレスサインを知って、早めのセルフケアをしましょう。

・ 禁煙

気胸発生に一番関わるのは「喫煙」です。
喫煙者は非喫煙者にくらべ、発症リスクが、数十倍になるとされています。
実際に、肺の機能は加齢とともに年々低下していきますが、喫煙者は非喫煙者にくらべ、肺機能の低下速度が大きくなります。

出所:「慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因」(健康長寿ネット)

喫煙者の皆さんは、耳にタコができるほど、「禁煙してください」と言われていると思いますが、「禁煙」は気胸を始めとした呼吸器の疾患を予防する、最も効果的で経済的な治療法です。
今からでも決して遅くありません。
ぜひ禁煙を始めてみてください。

お役立ちサイトのご案内

・ 「知ることから始めよう みんなのメンタルヘルス」(厚生労働省)
・ 「禁煙推進webサイト 禁煙は愛」(公益社団法人日本医師会)

<参考>
医療情報科学研究所編「病気が見えるvol.4 呼吸器」(メディックメディア)

 

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