3日坊主のススメ

2017年が始まりました。
新たな目標をた立て、まっさらな気持ちでスタートを切った今、敢えて「3日坊主」について取り上げてみたいと思います。
3日坊主というと「物事が長続きしない」「飽きやすい」といった、継続性のなさを表現するマイナスのイメージで使われます。
とはいっても、3日坊主自体は特別なことでも、そこまで悪いことでもありません。
そもそも人間はリズムや生活を一定に保とうとする生き物。
変化が死に直結する時代があったことを考えると、今のパターン化した生活を変えることに躊躇してしまうのは、当然のことかもしれません。
とはいえ、3日坊主というマイナスイメージが定着していると、御多分に漏れず3日坊主となった場合、残るのは自分への罪悪感だけ……。
「自分は何事も続かない」「どうせまた続かないかもしれない」そうなるとますます新しいことに挑戦することを躊躇してしまいます。
3日坊主の呪縛に駆られ、新しいことに挑戦できないというのは特に大人にとっては、それ自体がマイナスになりかねません。

大人なこそ、新しいことを始めた方が良い!
そのメリットに着目してみましょう。

【大人が新しいことを始めるメリット】

1.脳のアンチエイジング
脳というのは、新しいもの好きです。
そんな脳にとって、同じことを繰り返す日常ばかりではいい影響をもたらしません。
脳を若く保つために「慣れ」は大敵なのです。
脳が歳とともに衰えるというのは昔の考えです。
機敏さ・俊敏さなどの能力は年齢とともに低下はしますが、低下した部分を別の部分が補うことで、脳はいつまでも働き続け、学び続けることができる。
それが現在の脳科学の捉え方です。
新しいことを始めると、脳を使う場所もおのずと変わり、脳にダイレクトに良い影響をもたらすのです。

2.自身を初期化する
大人になると、程度の個人差はあれ、どうしても考えややり方が固定化し、他人の意見を聞けないようになり、今までの経験と知識だけで判断してしまいます。
特に仕事で管理する立場になっている人は、わかりやすい「学び」の場は極端に減ります。
そんな大人こそ、新しいことを始めるなかで「初心者」となり、教わるということで学びの姿勢と謙虚さを取り戻すことができます。
謙虚さは視野を広げることに繋がり、新しい発想や考え方も出てきて、自分の生活や仕事や人間関係にプラスをもたらすことが期待できます。

3.自信の獲得
3日坊主のつもりぐらいでハードルを低くして始めたことが、思っていた以上に続くこともあり得ます。
そうなると自分のなかで「続いた!」「できた!」という成功体験を積むことができます。
この体験はとても大切なもので、いわゆる「自分は大丈夫、できる!」と思える自己効力感を高めることにつながり、ストレスに強い自分にしていくことができます。

【3日坊主 = 何もできなかった、ではありません】

上記のように、もし新しく始めたことが3日坊主になったとしても、行動を起こした分だけ自分にとってのプラスは必ずあります。
歳をとればとる程、自分の楽しいと思えることだけで生きられたらと思いますよね。
そのためには、自分自身が何が好きで何が嫌いか、それを知ることからしか始められません。
続けることよりもいろんなことを試してみて、自分に合わないもの・合うもの、嫌いなもの・好きなものそれをわかっていくことが、楽しい人生への近道ではないでしょうか。
2017年、「やってみたい」という自分の中の思いにもっと敏感になり、
3日坊主を繰り返すことで、あなたの人生に欠かせない何かに出会えるかもしれません。

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山口紗英株式会社ドクタートラスト 精神保健福祉士

投稿者プロフィール

メンタルクリニックでのカウンセリング従事の後、「働く人」を理解すべく一般企業にて勤務。その後ドクタートラストに入社。
自然成長は望めない時代だからこそ、「個」と「組織」の両面に、健康という手段をもってアプローチすること大切だと思っています。知識ではなく、明日から職場で使える「スキル」を発信し、働くことが楽しいと思える社会の構築を各現場から作っていけたらと思います。
【保有資格】精神保健福祉、産業カウンセラー、第二種衛生管理者、健康経営アドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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