生産性向上のためのルールが、逆に私たちの生産性を低下させている理由

well – intentioned organizational overload

この言葉を知っていますか?
これは「善意により組織に過重な負担をかける」という意味です。

その「おもてなし」必要ですか……?

日本の企業は往々にしてルールや手続、必要書類など、非常に多くの負担を課し、がんじがらめに管理をしようとする傾向が強いように感じます。
「決裁」などがその最たる例ではないでしょうか。
行き過ぎた管理はその作業そのものにかかる時間が増え、業務を圧迫し、結果として仕事がますます非効率的になってしまうという悪循環を生んでしまいます。
どうでしょうか。皆さんの会社でも心当たり、あるのではないでしょうか?

過剰なルールは生産性を著しく低下させる

『組織が動くシンプルな6つの原則 部門の壁を越えて問題を解決する方法』の著者であり、BCGのディレクターでもあるイブ・モリュー氏は、ルールでがんじがらめに管理をするタイプの会社の生産性は、40~80%も低下するという見解を示しており、これはかなり衝撃的な数字です。
確かに、あれも報告これも報告、そのために書類を作らなければ……なんて状況、考えるだけでもモチベーションが下がってしまいますよね。
皆さんも社会人になった時、「報連相」という言葉を耳にタコができるくらい聞いたのではないかと思います。
確かに日々の進捗報告や、トラブルになる前の情報共有は、リスク管理としてとても大事なことです。
しかし、疑心暗鬼になって、なんでもかんでも報告をさせることは、する側はもちろん、される側にとっても時間の無駄でしかありません。
ある程度の裁量権は個々に与え、信頼して任せること。それが任された側に責任感を生み、信頼されて任されたのだから、頑張らなければ!というモチベーションアップにもつながっていくのです。

無駄ルール、仕分け作業をしましょう!

無駄なところで「おもてなし」の精神を発揮しなくても良いのです。
管理職の方は部下を信頼し、逆に部下である方はきちんと当事者意識と責任感を持って仕事をする、それだけで業務の効率は一気に上がると思います。
今一度、会社の様々なルールを見直してみてはいかがでしょうか?

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倉科彩香株式会社ドクタートラスト 健康経営エキスパートアドバイザー

投稿者プロフィール

大学の獣医学部で動物看護師の資格を取得。その後新卒で入社した動物病院を取引先に持つ会社ではやりがいはあったもののその分残業も多く、自身のこれから先の働き方、ライフワークバランスに対して考えるきっかけとなる。その中でドクタートラストを知り、産業保健について興味を持ち、転職。
法令順守のみならず、その先の健康経営の体制作りのサポートができるよう、日々勉強しております。
【保有資格】健康経営エキスパートアドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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