『ブラック企業マップ』で違反企業を見きわめよ!

「働き方改革」や「時短」といった言葉が当たり前に使われるようになったためか、すでに働きやすい世の中になったかのような印象を受けかねないのですが、次のようなニュースを目にすると、私たちの社会は、まだまだその途上にあることを痛感します。

減らない過労死

・「栄光」の個別塾講師が月114時間残業で過労死(2017年11月)
・大分佐伯市立中学教諭が月平均175時間残業で過労死(2017年6月)
・外国人実習生の死者174人は脳・心臓疾患が多く、過労死割合が非常に高そう(2010年~2017年)
・福井国体開催中に過労死ライン(月100時間)を超えて働いた福井県職員70人(2018年)
・国家公務員の28%が過労死の危険を感じ、パワハラ被害は34%(2018年霞が関国家公務員労働組合共闘会議調べ)

このような状況を改善していくために様々な施策が行われるようになっています。
そのひとつとして、国は平成29年より労働基準関係法令を違反した企業を公表しています。
その違反企業データをアーカイブして、日本地図上にマッピングした新サイトが今、注目を集めています。

法令違反企業を検索できる画期的サイト

ブラック企業マップ(https://blackcorpmap.com/

Twitterの@blackcorpmapというアカウントが運営しているサイトで、地図から企業を探すことができるほか、企業名や違反法令別に検索することもできます。
各企業ページにどのような情報が掲載されているかというと、
例えば、ニュースでも大きく取り上げられた株式会社電通は、

【公表日】H28.12.28
【違反法条】労働基準法第32条
【事案概要】労働者2名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの
【その他参考事項】H28.12.28送検

株式会社エイチ・アイ・エスは、

【公表日】H29.6.14
【違反法条】労働基準法第32条
【事案概要】東京都内の2事業場において、労働者2名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの
【その他参考事項】H29.6.14送検

企業ごとにコメント欄があり、関係者のコメントが投稿されている企業もあります。
それを読むと、違反後に改善し、「ホワイト企業」に生まれ変わったという記載のある企業もありますが、これらコメントの真偽は、各自が確かめなければなりません。

問われるのは各自の判断力

また、ブラック企業に関する有益な情報源としては、次のようなサイトもあります。

ブラック企業大賞(http://blackcorpaward.blogspot.com/

ブラック企業マップにせよ、ブラック企業大賞にせよ、これらサイトが取り上げている企業は、いわゆる「ブラック企業」の一部でしかありません。
真のブラック企業は、法令に違反しないギリギリのところで悪事を働いているものです。
企業ごとの働き方、働かせ方は、最終的に各自が見きわめるしかないといえるでしょう。

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