嗄れ声に潜む病気
- 2014/3/16
- 病状・症状

最近ニュースで話題になりましたが、音楽プロデューサーで歌手のつんく♂さんが、喉頭がんであることを発表しました。
つんく♂さんが喉頭がんに気付いたきっかけは、嗄れ声(嗄声=させい)、つまり声のかすれであったとのこと。
声がかすれて出なくなる症状は、それほど珍しいものではありません。
しかし、今回のように、重要な病気が隠れている場合もあります。
嗄れ声の原因となる病気
1.急性咽頭炎
例)
・カラオケやスポーツ観戦などの後の一時的な嗄れ声
・風邪の時の一時的な嗄れ声
風邪や声の出しすぎが原因で、一時的に声帯に炎症が起こっているケースで、誰しも一度は経験があると思います。
この場合は、数日間なるべく声を出さずに、喉の安静を保つことで自然に回復していくのが特徴です。
2.声帯ポリープや声帯結節
歌手や教壇に立つ職業など、声をよく出す職業の人に多くみられます。
声帯の炎症が慢性化し、声帯に良性のこぶ(ポリープ)や結節が出来てしまいます。
喉を休ませることで自然に消える場合もありますが、消炎剤やステロイドの吸入などの治療を行ったり、それでも無くならない場合は手術で切除をする場合もあります。
※声帯ポリープは通常良性ですが、稀に悪性(がん)であることもあるため、切除したポリープを顕微鏡で検査して調べます。
3.咽頭がん
嗄れ声が2週間以上治らない場合、最も注意しなければならないのが喉頭がんです。
喉頭がんは、喫煙や、声帯の酷使が原因で起こるとされており10:1で男性に多いのが特徴です。
特に喉頭がんと診断される人の9割が喫煙習慣があることがわかっています。
喉頭がんは、比較的早い段階で「嗄声」の症状が出るため、早期発見・早期治療が可能ながんです。
4.反回神経麻痺
食道がんや甲状腺がんが広がり、食道を動かす反回神経に麻痺が起こり、声帯が動かなくなります。
嗄れ声の治療・検査ができる診療科
嗄れ声が治らず、検査・治療をしてもらうためには、耳鼻咽喉科を受診する必要があります。
ヘビースモーカーや声を酷使する職業の人の嗄声がなかなか治らない場合<は、
放置せず、必ず耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう!!