社内で結核の社員が出たら……
- 2013/5/22
- 労働環境

ニュースで結核の集団感染が報道されました。
皆様の企業の社内で結核が発生したらどのように対応されますでしょうか?
まず、結核についての簡単な知識を振り返りましょう。
結核は空気感染(飛沫核感染)する感染症です。
インフルエンザの飛沫感染と何が違うのでしょうか?
飛沫感染とは
インフルエンザのようなのウイルスは粒子が重いため、ある一定の距離を飛んだら地面に落ちてしまいます。
咳やくしゃみで排出されても空気中を漂い続けることはまれです(乾燥状態によります)。
空気感染(飛沫核感染)とは
結核のウイルスは粒子が軽く、咳などで排出された後地面に落ちず、空気中を浮遊し続けます。
感染していても周囲に菌を撒き散らしているとは限らず、感染していても症状が出ているとも限りません。
また、一人が結核と診断されたからと言って、周囲の人が必ず結核に感染しているというわけではありません。
なので、慌てずに落ち着いた対応が必要です。
社員が結核に罹患したら
では、社員が結核と診断されたら、企業にどのようなことが起こるのでしょうか?
結核は感染症法に指定されており、診察した医師がただちに報告する義務のある疾患です。
そのため、医師が患者を結核と診断すると、ただちに保健所へ報告が入ります。
もし、この患者が企業の社員だった場合、企業にも保健所から検査が入る可能性があります。
保健所の職員が調査をし、診断された社員との接触状況に応じて、採血やレントゲンの検査を実施します。
結核は現在では内服治療が可能な疾患です。
また、健康であれば、身体の免疫機能が働いて結核菌の増殖を防ぎます。
規則正しい生活習慣を心がけられる職場作りを目指しましょう。