労働組合って何?やめてもいい?
- 2018/4/13
- 労働環境

新入社員の皆様、ご入社おめでとうございます。
さて、入社された際に、企業によっては労働組合に勧誘された方、加入された方もいると思います。
本日は労働組合とは何なのかを考えていきましょう。
労働組合の役割
会社は経営者や役員などの「使用者」と事業または事務所に使用され賃金を支払われる「労働者」で構成されています。
労働組合とは労働者が主体となり、自主的に賃金や労働条件の改善を目的として活動する団体です。
例えば「給与が安い」「労働時間が長い」「有給休暇が取りにくい」など、働くなかでさまざまな不満がでてくることがあると思います。
そんな時あなたはどうするでしょうか? 社長に直談判できますか?
実は、労働組合であれば使用者と対等に話し合うことができます。
労働組合が使用者と交渉することは、労働組合法で権利として認められており、正当な理由なく団体交渉を拒むことは禁止されています。
つまり労働組合に加入することで
・ 会社に対して労働者の意見を訴えることができる
・ 不当な解雇や労働条件等から守られる
・ 業務では関わりのない組合員同士の交流が深まる
などのメリットがあるのです。
交流会のようなイベントが開催される組合もあり、そこで出会って結婚……ということもあるそうです。
労働組合がない会社がほとんど
しかし、労働組合がすべての会社にあるわけではなく、平成28年度の調査では全雇用者の内組合員の割合は17%、特に1,000人以下規模の企業においては推定組織率が5パーセントとなっています。
なお、現状労働組合がない場合でも、労働者が2人以上集まれば自由に結成することができます。
また、組合の結成はハードルが高い、よくわからないという方は会社と問わず個人加入することができるユニオン(合同労組)に所属することもできます。
ユニオンは日本全国に多数あるため、まずはインターネットでHPを検索して情報収集しましょう。
労働組合をやめることはできる??
労働組合のデメリットもあります。
・ 組合費を毎月徴収される
・ 休日などにイベントで時間が割かれる
・ 団体交渉など活動しない労働組合もある
労働組合を辞めたい場合はどうすればいいのでしょうか?
まずが所属する組合がユニオンショップ協定かどうか確認しましょう。
ユニオンショップ協定の場合、会社は労働組合に加入しないものを解雇することになりますので脱退することはできません。
オープン・ショップ(ユニオンショップでない)の場合、加入・脱退は個人の自由意思となります。
脱退届を労働組合に提出することになりますが所属している労働組合規約を確認しましょう。
しかし、会社のほとんどの方が加入しているような労働組合ではなかなか抜けられないこともあるようです。
過去には脱退が認められず裁判を起こしたというケースもあります。
まずは過去に脱退した人がいないか、こっそり情報収集した方がよさそうです。
いかがでしょうか?メリット・デメリットどちらもご紹介させていただきました。
労働組合とは平穏な時にはありがたみもわからず、何かあったときに助けになるかもしれないもの。
やめたり加入したりは、よく考えたうえで決断することをお勧めいたします。