ダイエットに生かす認知行動療法

ダイエットに生かす認知行動療法

天高く馬肥える秋、夏前に始めたダイエットも停滞期に入り、薄着もしなくなった今日この頃、ズボンやスカートのサイズがきつくなってきた……なんて人も多いのではないでしょうか。
今日はダイエットに生かす認知行動療法のテクニックを紹介したいと思います。

まず初めに目標を設定しよう!

ダイエットをするにはただ、漫然と「痩せたい……」と思っているのでは、なかなか行動に繋がりません。
行動を起こすには二種類の目標を設定しましょう。それは大きな目標と小さな目標の2つです。

大きな目標は具体的なものがよいですね。
例えば、「体脂肪を5%落とす!」とか「体重を〇kg落とす!」などです。

次に小さな目標を設定しましょう。小さな目標は、大きな目標を成し遂げるために設定するものです。
小さな目標も具体的で実行可能なものがよいでしょう。
たとえば「走ったり、ダンベルを持ち上げたりげしなくてもいいから風呂に入りにだけでもジムに行く」とか、「毎日通勤する間のどこかのエスカレーターを階段に帰る」などです。
ここでのポイントは小さな目標は必ず、簡単に達成できるものにするということです。
無理な目標であると達成できず、自分は目標を立てるけど三日坊主で終わってしまうと学習してしまいます。

また、小さな目標はいくつか設定して、必ず毎日どれかの目標を達成できるものにしましょう。
会社のデスクにあるカレンダーなど毎日目にして触るものに、毎日チェックを行います。

次に自分へのご褒美を考えよう

目標が立てられたら、目標を達成した時の自分へのご褒美を作りましょう。
例えば、「毎日朝階段を上って通勤できたら、新しい洋服を買う」「平日に2回ジムに行けたら、土曜日にホットヨガをする」などです。

ここで重要なのは、食に関係ないものをご褒美として設定することです。
厳しい目標をクリアしても、食べて太ってはダイエットになりませんよね。
自分の興味が、食事以外に向くようにしましょう。もし協力者がいれば、その人とタッグを組んでダイエットに取り組んでもいいかもしれません。
協力者にお金を渡しておいて、ご褒美を用意しておいてもらうのもよいでしょう。

認知行動療法では、自分にとっての良いこと悪いこと(賞罰といいます)を利用して行動変容を促していく技法があります。
人は欲しいもののためであれば、少し辛いことでも頑張れますよね。
自分にとっての賞を設定して、それを目標に頑張る。行動が習慣化するまでは、賞によって自分の行動を強化していきましょう。

行動を習慣化させよう

行動が習慣化するには、1か月から3か月かかります。
読書や日記は1か月、運動や筋トレ、ダイエットなどは3か月かかると脳科学ではいわれています。
脳の神経伝達に必要なシナプスが形成されるのにそれだけの時間がかかるためです。

そのため、自分へのご褒美は行動が習慣化するまでの1~2週間ごとにあげましょう。
行動を習慣化するまで凌げれば、後はその習慣を行うだけでよいのです。

ただ、ここで注意点が1つあります。目標が達成できなかったといって止めるのはダメです。
「できなかった自分」で終わるのではなく、「できない日もあったけど、できた日もあった」という評価をすることを忘れずに。
できなかった日はカレンダーに×を書きます。
×を書くことで、行動には移せなくても自分はダイエットを継続していると意識できるためです。

大人になると飲み会や接待などイレギュラーなイベントが盛りだくさんです。
できないものは仕方ないので、休んでも継続することを重点に置いて、ダイエットに取り組みましょう。

今日は雪見大福の様な三段腹でも……来年の夏には板チョコのような割れた腹筋に!!

働く皆さん、一緒に頑張りましょう!!

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笹井裕介産業保健部 看護師・精神保健福祉士

投稿者プロフィール

大学卒業後、精神保健福祉士として、精神科クリニックで心理相談、生活相談を担当。その後、看護師資格を取得し病院勤務となる。呼吸器内科・腎代謝科で従事し、ターミナル(終末期)や慢性期の患者さんと関わる。病院勤務を通して、予防医学に興味を持ち、株式会社ドクタートラストに入職。
現在は、電話相談窓口でのハラスメント・メンタル・健康相談対応、企業の人事担当者への提案やコンサルティングを行っている。
【保有資格】看護師、精神保健福祉士、公認心理師
【ドクタートラストのサービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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