人事部門の重要ポスト「衛生管理者」

従業員50名以上の事業場では、産業医の選任義務が生じます。
また、同時に「衛生管理者」についても選任義務が生じることを皆さんはご存知でしょうか。

衛生管理者を未選任だと処罰の対象に

衛生管理者については、労働安全衛生法12条に、次のような定めがおかれています。

事業場はその規模に応じて、衛生管理者の免許(第一種、第二種)を持つ者のなかから事業場の区分に応じて衛生管理者を選任し、健康管理、衛生教育、健康診断実施、労働災害の原因調査といった業務のうち、衛生に関する事柄を管理させてなくてはいけない。

「50名を超えたから産業医を選任したい」とご相談いただいた企業さまにお話を聞くと、衛生管理者の選任がなされていないことをがしばしばあります。
従業員50名以上の事業場で産業医が未選任の場合、労働安全衛生法120条に基づいて50万円以下の罰金が科されますが、衛生管理者の選任についてもこれと同様です。

そもそも衛生管理者とは

衛生管理者とは、その名前の通り、事業場の衛生全般の管理をする管理者のことです。
衛生管理者になるためには国家資格である「衛生管理者」の免許取得が必要です。
つまり、事業場で衛生管理者を選任するにあたっては、まず「衛生管理者の資格」を有している従業員の存在が必須なのです。
衛生管理者の試験は、全国7ヶ所の安全衛生技術センターで毎月行われているほか、安全衛生技術センターのない都道府県でも会場を設け、試験が開催されています。
衛生管理者試験の合格率は、1回目の受検で30%程度、2回目で70%くらいと言われており、事前の試験勉強は欠かせません。
なお、衛生管理者の免許には第一種と第二種があり、第一種衛生管理者免許を有する者は、すべての業種の事業場において衛生管理者となることができます。
第二種衛生管理者免許を有する者は、有害業務と関連の少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場においてのみ、衛生管理者となることができます。

<第一種衛生管理者が求められる業種>
農林畜産水産業、鉱業、建設業、製造加工業、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療および清掃業

第一種衛生管理者はすべての業種で衛生管理者になることができることから、試験の難易度は第二種衛生管理者よりはるかに高いです。
社内に衛生管理者の免許を持っている人がいない状況下で、衛生管理者の設置が求められる事業場規模になる見通しがるのであれば、あらかじめ業種区分に基づいた衛生管理者の資格を従業員に取得してもらいましょう。

衛生管理者の果たすべき役割

衛生管理者には、積極的に健康の保持増進の措置、健康障害・労災の防止などに努めることが求められ、毎週1回の職場巡視も、法令で義務づけられています。
従業員の方の大切な個人情報である「健康診断の結果票」を管理し、また、産業医と企業の窓口として、面談者のスケジュール調整や当日のサポートを衛生管理者が行うことで、スムーズな産業医業務の運営が行えます。
企業での衛生管理を行う上で、従業員の方々に近く接することのできる衛生管理者はとても重要なポストといえるでしょう。

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