どこからが取りすぎ?カフェインの適正量は意外と少ない

カフェイン依存症

集中力を持続させたいときや眠気を冷ましたいときなど、仕事をする上でメリットのある作用も多いカフェイン。出社時や仕事中など、濃い目のコーヒーを飲まれる方も多いと思います。
しかし、カフェインには、中毒症を引き起こしてしまうリスクもあるということはご存知でしょうか。
日本中毒学会によると2011年から2016年の5年間にカフェインの過剰摂取により101人が救急搬送、7人が心停止となり、うち3人が死亡していることが発表されています。

カフェインによる中毒とは

カフェインによる中毒は、急性依存症と慢性中毒(依存症)に分けられます。
急性依存症は、眠気防止薬、エナジー系ドリンクなどの普及により急増してきており、20代を中心に若い世代に多くなっています。
症状としては激しい嘔吐やイライラ、興奮、動悸、重症例では心停止があげられます。
対して、慢性中毒(依存症)は、さまざまな年代でみられ、症状としては胃腸症状、頭痛、自律神経失調症(だるさや気分の落ち込み)、睡眠障害、カフェインを摂取できない際に落ち着かなくなるなどの禁断症状があげられます。

カフェイン中毒を起こしてしまう量は

カフェイン中毒では、日本のみではなくWHOをはじめ世界各国にて注意喚起・研究が行われています。その中で2015年に欧州安全機構EFSAが発表したカフェインの適正摂取量が下記のとおりです。

その上で、具体的にはどれくらいの量でカフェイン中毒・依存症を起こしてしまうのかは下記を参考に見てください。

カフェイン依存症度をチェックしてみましょう

□コーヒーや緑茶などを飲むと気持ちが落ち着く
□食事は抜いてもコーヒーは飲みたい
□カフェインを摂ると諦めてに仕事の効率が違う
□毎日必ずカフェインの入ったものを摂取する
□ノンカフェインの物は物足りない
□カフェインを飲まないと落ち着かない
□寝付きが悪い
□動悸がすることが増えている
□1日3~4杯カフェインの入ったものを飲んでいる
□眠気覚ましにカフェインは必須
□朝コーヒーなどカフェインをとらないとイライラしてしまう

これらに多くあてはまるほど慢性カフェイン中毒(依存症)である可能性が高くなります。

カフェインと上手に付き合おう

ここまで、カフェインの怖さをお話ししてきましたが、適切な量のカフェインには、以下のように働く世代にとってメリットのある効果もあります。

・眠気覚まし
・集中力の向上
・頭痛の緩和
・筋肉疲労の回復

そのため、大切なのはカフェインを一切断つということではなく、カフェインと上手に付き合っていくということです。
今回、記事をお読みいただきカフェインには中毒を引き起こしてしまうということはお分かりいただけたかと思います。
その事を頭の隅に置いていただき、以下を意識しながら、カフェインと上手に付き合っていきましょう。

・時々カフェインをとりすぎていないか振り返る
・とりすぎているようであれば、一度にやめるのではなく、徐々に減らしていく
・眠気があるのであれば、カフェインに頼りすぎるのではなく、たまには仕事を思いきって切り上げてのんびり過ごすなど、代わりの手段をとる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

吉尾 清乃株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学在学中に働く世代の方々の健康の大切さに興味を持ち、保健師になって約10年。今までいろいろな現場にてメンタル身体問わず健康の大切さをお伝えさせていただいてきました。働き盛りの忙しい時期にご自身の健康にいかに気を気を使えるか、これがこれからの人生100年時代をイキイキと生き抜けるかどうかに非常にかかっています。そのお役に立てるよう忙しい中でも読んでよかったと思える情報をお伝えしていきます。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士、健康運動指導士
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】2022年6月施行「改正公益通報者保護法」を専門家がわかりやすく解説!退職者や役員も保護対象になる⁉

一目置かれる健康知識

ページ上部へ戻る