<職場版>人間関係を良好に保つコツ

職場のストレス原因の上位を占める「人間関係」。
誰もが職場の人間関係を良好に保ちたいと思っていますよね。
人間関係を悪化させないために、Yesマンを演じたり、どんな時でも笑顔を心掛けたり、できるだけいっぱいプライベートなことも含めて話しをしようと努力したり……。
あれこれとやっていても、やればやるほど疲れて、、ますます人間関係が煩わしくなってストレスになるという声も聞かれます。
適度な距離感でのコミュニケーションが人間関係を良好に保つために大切とされているとわかっているつもりでも、具体的にどうしたらいいか実はわからないということはないでしょうか。
今日は、プライベートではなく「職場」での人間関係を良好に保つ、具体的なヒントをご紹介します。

職場の人間関係の良さを作るもの ~関係性の調和~

ギッテル(Gittell, Jody Hoffer/2009)は、職場内の人間関係の良好さは「気持ちよく情報共有ができており、心地よい距離感が保てていること」がポイントであり、それを「関係性の調和」(Relational coordination)として提唱しました。
関係性の調和として下記の7つのポイントが挙げられています。

<良い情報交換>
1)情報交換の頻度がちょうどいい
2)情報交換がタイムリーに行われている
3)正確な情報交換が行われている
4)問題解決に向かって会話ができる
<良い関係性>
5)目標が共有されている
6)お互いの役割を把握している
7)お互いに敬意を払っている
参考:Gittel、2009を基にした『職場のポジティブメンタルヘルス:現場で活かせる最新理論』(島津明人、誠信書房、20015年)

上記を満たしていると、関係性の調和が良い状態にあると解釈され、労働者のワークエンゲージメントを高めたり、仕事のパフォーマンスが高まるとされています。

まずは仕事上のやり取りに絞って考えてみる

心地よい人間関係、適度な距離感というのは、人によってさまざまです。
その物差しの多様性が故に、人間関係の構築というのは本当に難しいところです。
しかし職場はあくまで仕事をするところ考えると、プライベートとは違った視点での人間関係構築のコツが必要です。
職場の人間関係がストレスになる時、程度の差はあれ、そこに仕事のパフォーマンスが絡んできます。
仕事がうまくいかないことが発端となり人間関係が悪化することもありますし、その逆も然りです。
「仕事のパフォーマンス」と「人間関係」。
職場での人間関係は、この2つを切り離して考えることはできないのです。
どんなに人柄がよくても、協働である仕事上ではうまく成り立たない人間関係があります。
職場の人間関係で「関係性の調和」が必要なのも頷けますよね。
よく言われる「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」の重要性は、なにも業務にのみ直接影響することではなく、職場での人間関係での構築にも必要な視点と考えることができます。
「性格的なところ」を持ち出して相手への変化ばかりを望むようになると、なかなか職場での人間関係に具体的な糸口が見つけにくく、結局自分自身がストレスを抱えることにもなりかねません。
まずは仕事上でのコミュニケーションに絞って、自分の他者への対応を見直すことが、職場での人間関係の構築の一助になるかもしれません。

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