専属産業医の勤務日数

産業医には、専属産業医と嘱託産業医の二つがあることは、すでにご存知だと思います。

専属産業医とは、
特定の事業場を主たる勤務先として、その特定の事業場において勤務する産業医です。

また、嘱託産業医は、
特定の事業場を主たる勤務先としない産業医のことをいいます。

専属産業医は、特定の事業場を主たる勤務先とする性質上、その事業場を運営する事業者と雇用契約を結んでおり、
社員の一人として位置付けられていることが少なくありません。この場合、週5日の勤務となります。

さて、病院等に勤務している医師の場合、勤務の中で研究日と呼ばれる日があります。
元来研究日は、病院等で勤務している医師が、大学病院等で研究をすることで、
医師としての資質を高めることを目的としています。

これは産業医にも同様に言えることであり、そこから、専属産業医に月に数日の研究日を与える事業者が多くなってきているのです。

専属産業医の勤務日数は?

この質問に対する明確な数字は、法令、通達には示されていません。
しかしながら、
「法令で定められた産業医としての職務を、怠ることなく充分に行える日数」の確保が必要なことは明らかです。

企業様から、週2日勤務で専属産業医と言えますか?と言ったご質問をいただくことがあります。
確かに、産業医への報酬を考えると、週5日より週2日の報酬のほうが、費用はかかりません。
数字として、すぐには費用対効果の見えずらい産業医に係るコストを下げたい気持ちはわからなくはありません。

しかし、専属産業医の選任義務がある規模・事業内容の事業場において、週2日の勤務で、産業医として充分な業務が行えるとは、考えにくいと思います。
さらに、週2日勤務で、ただし産業医の残業が多い、となると本末転倒だと感じます。

そこで、専属産業医の勤務日数としては、週3.5日もしくは 週4日勤務をご提案させていただいています。

社会保険加入対象ともなるため、
主たる勤務先という要件も必然的に満しますし、産業医にとっても、週1日以上は研究日の確保ができます。
また、大抵の場合は、この勤務日数があれば、充分な業務を行えるからです。

なお、言うまでもありませんが、産業医が機能するような仕組みの構築があってこそ、と言うこともお忘れなく。

■労働安全衛生法
第十三条  事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」という。)を
行わせなければならない。

■労働安全衛生規則
第十三条  法第十三条第一項 の規定による産業医の選任は、次に定めるところにより行なわなければならない。
一  産業医を選任すべき事由が発生した日から十四日以内に選任すること。
二  常時千人以上の労働者を使用する事業場又は次に掲げる業務に常時五百人以上の労働者を従事させる事業場にあつては、その事業場に専属の者を選任すること。
イ 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
ロ 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
ハ ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務
ニ 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
ホ 異常気圧下における業務
ヘ さく岩機、鋲打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務
ト 重量物の取扱い等重激な業務
チ ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
リ 坑内における業務
ヌ 深夜業を含む業務
ル 水銀、砒素、黄りん、弗化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
ヲ 鉛、水銀、クロム、砒素、黄りん、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
ワ 病原体によつて汚染のおそれが著しい業務
カ その他厚生労働大臣が定める業務
三  常時三千人をこえる労働者を使用する事業場にあつては、二人以上の産業医を選任すること。

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