周囲の理解で成り立つ「マーク」

あなたが知っているマークには、どのようなものがありますか?
初心者マーク、道路交通標識・・・私たちの生活の中には、様々なマークが存在しています。

周囲の理解のうえで成り立つマーク

お母さんが赤ちゃんを抱っこしている絵が印象的な「マタニティマーク」。
電車内や街中で、マタニティマークを見かけることも多くなりました。
maternity_mark

妊娠初期の場合、外見からは見分けがつかないため、「電車で席に座りたいのに、座れない」「たばこの煙が気になる」等、思っていても周囲に話せない妊婦さんの気持ちに、周囲が寄り添える環境をつくろう!と、マタニティマークは誕生しました。

周囲がマークを身に着けている人に気づき、
・席を譲る
・たばこの煙に配慮する
といった行動がとれたなら、双方にとって気持ちの良い環境だと思います。

ここでポイントとなるのが、周囲がマークの存在・意味を理解しているということです。周囲がマークの存在・意味を知らないと、そのマークは何の意味ももたらしません。

 このマーク、ご存知ですか?

ここで、みなさんに質問です。こちらのマークをご存知でしょうか。

help_mark

このマークは、「ヘルプマーク」といいます。

義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成されたマークです。

ヘルプマークを身に着けた方を見かけたら

・電車、バスの中で席を譲りましょう。
外見では健康に見えても、疲れやすかったり、つり革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方がいます。 また、外見からは分からないため、優先席に座っていると不審な目で見られ、ストレスを受けることがあります。

・駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をしましょう。
交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。

・災害時は、安全に避難するための支援をしましょう。
視覚障害者や聴覚障害者等の状況把握が難しい方、肢体不自由者等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。

 ヘルプマークの配布方法

ヘルプマークは、対象者からの申出により、下記の場所で配布しています。

都営地下鉄各駅(押上駅、目黒駅、白金台駅、白金高輪駅、新宿線新宿駅を除く)駅務室、都営バス各営業所、荒川電車営業所、日暮里・舎人ライナー(日暮里駅、西日暮里駅)駅務室、ゆりかもめ(新橋駅、豊洲駅)駅務室、多摩モノレール(多摩センター駅、中央大学・明星大学駅、高幡不動駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅)駅務室(一部時間帯を除く)、東京都心身障害者福祉センター(多摩支所を含む)、都立病院、公益財団法人東京都保健医療公社の病院等

現在は、東京都を中心とした取組ですが、京都府・和歌山県・徳島県・青森県・奈良県・神奈川県などでも導入が始まっているため、今後はマタニティマークのように、全国で目にする機会が増えてくるでしょう。
まった、ヘルプマークを知ってもらうためのリーフレットやポスターは、東京都保健福祉局のヘルプマークのページからダウンロードできます。企業内や店舗内での周知に、是非ご活用ください。

マークを理解する⇒行動にうつす

「マタニティマーク」「ヘルプマーク」をはじめとしたマークは、周囲の理解があるからこそ成り立つものだと思います。
電車や街中でマークを身に着けている人を見かけたら、その人に寄り添った行動ができるといいですね。

 

<参考・引用文献>

厚生労働省 マタニティマーク

東京都福祉保健局 ヘルプマーク

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