休職中からのリワーク支援(復職支援)について リワークとは?編
- 2013/4/3
- 労働環境

以前、メンタルヘルス、職場復帰支援のながれ」というテーマを
掲載しましたが、今回はその第1ステップである「病気休業開始及び休業中のケア」について掘り下げていきたいと
思います。
おさらいになりますが、「病気休業開始及び休業中のケアのポイント」は、
まず、労働者が病気休業中に安心して療養に専念できるようにすることが、最も大切です。
そのために、会社としては
休業する労働者に対して、必要な事務手続き(就業規則上の休職可能期間の明示や休職中の
病状報告・行動記録表の提出、復職後の処遇などの説明等)を文書と口頭で伝え、
職場復帰支援の手順をしっかりと説明しておくことが必要です。
また、傷病手当金などの制度を活用し、経済的な不安を軽減してあげること。悩みごとの相談窓口として社内の保健師や衛生管理者など、メンタルの知識が豊富で、秘密を守れる人を担当者として決めておいてあげるなど、復職支援す体制が整っていることを説明して頂けるといいと思います。
弊社では、職場復帰支援について、社内体制が十分に整っていない場合(ほとんどの企業が整備できているとは
言えません)、外部の専門機関を活用することをおすすめしています。
その1つであるリワーク支援(復職支援)というシステムはご存知でしょうか?
再び職場に復職するために、必要な準備について、精神科系の医療機関が、病気の回復具合に合わせて、仕事を行う環境に近い負荷(様々な作業を行います)を段階的に与えていくことで、復職のタイミングを見極めてもらい、スムーズに復職ができるようサポートしていくサービスのことを言います。このサービスの利用者は、病気再発リスクが低いことから、近年、利用者が増加しています。
ゆっくり休養することはもちろん大切ですが、いつまでも休養ばかりしていても、復職はうまくいきません。
職場復帰するための準備(満員電車に乗ることに始まり、仕事を就業時間中、しっかりと遂行できる体力やストレス耐性を身につけることなど)をせずに、経済的な理由などで、無理をして復職した方の多くが、病気を再発し、その後、再発を繰り返しています。
リワーク支援とは、提供される様々なプログラムをこなし、焦らずにステップを踏みながら復帰を目指すことを目的としています。
状態や施設によって様々ですが、主に以下のようなものがあります。
![]() | 再発予防に向け、自分の考え方のクセや対人関係のパターンなどに気づき、自分自身の理解を深め、ストレス対処のスキルを向上させます。 また、復職後の働き方についても考えていきます。 |
![]() | 職場に関連する課題を自分自身で設定し、取り組みます。 また、心身の疲労のサインに気付き、対処法を工夫しながら集中力を鍛えていきます。 |
![]() | 認知行動療法の「認知」とは、思考や考え方のことです。 私たちは辛い状態のときに物事を現実以上に悲観的に考えてしまいます。 その現実以上のマイナス思考に働きかけ、ストレスを軽くしていくことが認知行動療法です。 |
![]() | 研修ゲームなどの共同作業を行うことで、コミュニケーション力の向上など社会性の回復を図ります。 グループの中に入ることで気付く課題や問題もあり、 職場復帰に向けて多くのヒントを得るチャンスです。 |
![]() | 復職に必要なスキル磨きや精神療法だけでなく、様々なプログラムを行い、心身の健康改善を図ります。 特に農作業は、体力向上、気持ちのリフレッシュに効果的です。 |
リワークがどのようなものか、なんとなくご理解頂けたでしょうか?
次回は「どこでリワークを受けられるか」について詳しくご説明したいと思います!