放置厳禁!海外旅行後の不調にご注意!

ゴールデンウイークは、楽しめましたか?
今年は、5月1日、2日とお休みを取れば最大9連休だったので、海外旅行に行かれた方も多いのではないでしょうか?

半年間は発症の可能性あり

海外旅行から帰ってきて、何らかの体調不良を訴える方は、かなりの数に上ります。
中でも下痢などの胃腸症状、皮膚の異常、咳、そして発熱が、よくみられる症状です。
自然に回復する場合も多いですが、特殊な感染症による体調不良で、感染症に対し治療が必要な場合もあります。
海外旅行、特に発展途上国を旅行した後、少なくとも半年間は旅行関連の感染症が生じる可能性があるため、医療機関にかかる際には、必ず海外旅行したことを伝えてください。
デング熱やリケッチア感染症による症状は、帰国後ほぼ3週間以内にみられますが、マラリアなどの寄生虫による感染症や、一部の細菌による感染症の症状は、数週間、数か月あるいは数年たち発生することもあります。

〇旅行後の発熱
帰国した旅行者にみられる発熱の場合、重大な感染症から生じている可能性があり、特に、マラリア、中でも熱帯熱マラリアは急速に悪化することがあるため、マラリアやデング熱の流行地域から帰国し発熱がみられる場合、必ず医療機関にかかってください。

〇止まらない下痢
帰国してからも下痢の症状がおさまらない場合には、ジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)やアメーバ赤痢といった寄生虫による感染症も考えられます。

放置すると内臓に問題を起こす場合もありますので、原因をしっかりと調べてることが重要です。

〇皮膚の異常
皮膚の異常も旅行後によくみられる症状です。

発熱も同時にみられる場合、全身の感染症をともなっていることが多く、速やかに医療機関を受診する必要があります。
海外旅行後の体調不良には、思わぬ感染症が潜んでいる可能性があるので、早めに医療機関を受診しましょう。
医療機関の受診にあたっては、症状に加え、旅行先、旅行期間、旅行の目的、旅行中の行動、宿泊先の状況(虫除け対策ができていたか)、旅行前の予防接種の情報を、医師に伝えましょう。

また、医療機関での診察時に原因がわかりやすいよう、旅行に関する下記の情報を整理しておきましょう。

医療機関受診前のチェックリスト

■旅行先、旅行期間

ハワイに1週間、など

■旅行目的
観光、商用、人道支援、友人/親戚の訪問、その他

■旅行の形態
パックツアー、個人、その他

■宿泊先の状況
設備の整ったホテル、その他

■現在の体調
・発熱
上がったり下がったり、ずっと高熱(または微熱)のまま、いつごろから始まったか

・下痢
水のよう、泥状 、軟便、血便、1日に10回以上、1日に10回未満、いつごろから始まったか

・便秘
いつごろから始まったか

・腹痛
いつごろから始まったか

・白目が黄色い
いつごろから始まったか

・泌尿器の異常
排尿時に痛い 、尿道が痛む 、尿に血が混じっている、尿に粘りがある、いつごろから始まったか

・皮膚の異常
できものがある、発疹がある、水膨れがある、化膿しているいつごろから始まったか

・その他の異常
異常の内容、いつごろから始まったか

■旅行中の行動
・現地での水、食事
生の水を飲んだ、湖や川の水を飲んだ、氷入りの飲み物をのんだ、加熱していない食物を食べた(野菜・果物を含む)、屋台の食品を食べた

・虫さされ
蚊に刺された、ダニに咬まれた、他の虫にさされた、 いつ刺されたか

・動物
動物に咬まれた、動物に触った、動物の近くにいった、動物の種類

・水あそび
湖や川の中に入った、湖や川の中で泳いだ、湖や川の水を触った、湖や川でボート等を使った

・性行動
不特定対象の性行為があった、特殊な性行為

・周囲の人
周囲に体調の悪い人がいたかとその病気の内容

■現地での治療
マラリア治療、針の使用など血がでる処置、その他
※現地で受けた治療や使用した薬がわかれば、その控えを医療機関に持っていきましょう

■旅行前の予防接種
黄熱、破傷風、麻しん、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、ポリオ、その他予防接種、マラリア予防薬

海外旅行後、もし不調を感じた場合には、無理をせず、上記内容をふまえて速やかに医療機関を受診してください。

参考:FORTH/厚生労働省検疫所 http://www.forth.go.jp/index.html

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