お酒の適量「アルコール20グラム」ってどれくらい?

2月も最終日になり、今年度は3月を残すのみとなりました。
これからの季節、送迎会や歓迎会でお酒の席が増えていくのではないでしょうか。

お酒は体に悪い?

お酒の飲み過ぎが良くないことは広く知られています。
具体的に、長期飲酒・大量飲酒により、下記リスクがあがるといわれています。

  •  肝硬変などのリスク
  •  胃炎、胃潰瘍、腸炎などのリスク
  •  膵炎や糖尿病のリスク
  •  認知症のリスク
  •  口腔がん、喉頭がん、胃がん、大腸がんなどのリスク

古くから酒は百薬の長といわれています。
少量の飲酒は血管を広げて血流を良くする作用、善玉コレステロールを増やす作用など、さまざまな効果があります。
お酒をまったく飲まない人より、適量を飲む人の方が長生きをするという研究結果もありますが、年齢、アルコールの耐性、健康状態等によって適量は異なるため、お酒を飲めば必ず死亡率が下がるというわけではありません。
お酒を飲み過ぎると健康を損ねることは確かなので、日常飲酒をする方は、適量や健康に良い飲み方の工夫を知っていると良いのではないでしょうか。

お酒の適量

「健康日本21」では、節度ある適度な飲酒としては、1日平均純アルコールが約20g程度とされています(「健康日本21」は厚生労働省が推進する、国民健康づくり運動です)。

女性は、女性ホルモンがアルコールの分解を抑える作用があること、男性より血中アルコール濃度が高くなりやすいことから、男性より少ない量でアルコールの影響を受けやすいといわれます。
そのため、女性の適量は上記より少なめとされています。
前述した通り、アルコールの耐性、健康状態等により、適量は異なります。

少量の飲酒で顔が赤くなる人、お酒を飲むと頭痛がする、ドキドキしたり息苦しくなったりする人はお酒に弱い可能性があります。

お酒に弱い人や飲酒習慣のない人に対して飲酒を推奨するものではありません。

 お酒の飲み方の工夫

*空腹の状態で飲酒しない
⇒お酒は胃で約20~30%、小腸で約70~80%が吸収されます。

胃に食べ物がない状態でお酒を飲むと、アルコールが胃から腸へ流れていくスピードが速くなり、肝臓がアルコールを処理する速度が追いつかず、アルコールの血中濃度が急に高くなります。
空腹時に飲酒することは、酔いやすいだけでなく、胃の粘膜が荒れて、胃や食道の炎症や潰瘍の原因にもなります。

お酒を飲む前に食べ物をたべましょう。

*水を一緒に摂る
⇒アルコールを分解するのは肝臓です。

その分解の過程で大量の水が必要です。
お酒と同量か、それ以上の水を一緒に飲みましょう。
ウイスキーや焼酎は水割り、お湯割りで飲み、それ以外のお酒は合間にお水も飲むと良いです。

*寝る直前に飲まない
⇒寝る前の飲酒を習慣にしている人もいるのではないでしょうか。

お酒を飲むことで寝つきは良くなりますが、深い眠りが得られず、眠りの質が低下します。
お酒は眠りにつく3時間前までを目安に、食事と一緒に楽しみましょう。

お酒を飲めない人が、健康のために飲酒する必要はありません。
日常飲酒する方は、お酒の適量、飲み方に気をつけて、より健康的に楽しんでみてください。

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