脳卒中を疑ったら『ACT FAST』!

1月も終わりに近づき、寒さがより厳しくなってきました。
空気の冷たいこの季節、交感神経が優位になり、血管が収縮し、血圧が上昇します。
そのため、日本の死因第3位である「脳卒中」も増える季節です。
脳卒中は、早期に治療を開始すると後遺症が軽くなることがあります。
脳卒中を疑った時にすぐに判断ができるよう、チェック方法をご紹介します。

脳卒中の種類

脳卒中には、大きくわけて2種類あります。

脳梗塞脳の血管がつまり、血流が悪くなることで神経細胞が障害される。
<脳梗塞、脳血栓症、脳塞栓症、一過性脳虚血発作>
脳出血脳の血管が破れて出血し、その血液で神経細胞が障害される。
<脳出血、くも膜下出血>

周りの人が試したい「ACT FAST」

前述した通り、脳卒中は早期に治療を開始すると後遺症が軽くなることがあります。
症状が出ているかも知れない方に、周りの方が試してみる 「ACT FAST」というものがあります。
これは、米国脳卒中協会が出しているものです。

F Face 顔の麻痺
⇒顔の片側が下がる、ゆがみがある。
笑ってもらう、口角を上げる動きをしてもらいましょう。
初期症状で片側が麻痺すると、頬が下がったり、口が閉まらなくなり、よだれが出たりします。

A Arm 腕の麻痺
⇒片腕に力が入らない。
両腕を前に突き出してもらいましょう。
腕が動かない、動きの途中で力が抜けるなどの症状がでます。

S Speech ことばの障害
⇒ことばが出てこない、ろれつが回らない。
簡単な例文を繰り返してもらいましょう。
はっきりとろれつが回っているか、周りの人のいうことを理解できているかを確認します。

T Time 発生時刻
⇒どれかひとつでも該当したら脳卒中を疑います。
症状に気づいたら発症時刻を確認してすぐに119番を。

疑われたら、すぐに119番

医療機関を早く受診することが大切です。119番に電話し救急車を呼びましょう。
本人が車を運転して病院に向かうのは大変危険です。
本人は横になり、吐き気がある時は顔を横向きにしましょう。
嘔吐した時に吐物で窒息することを防ぐためです。

麻痺がある時は麻痺している側を上にしましょう。
横になる時は下に毛布などをひいておくと、動かす際にスムーズです。

症状が出ているけど自宅や会社で少し様子をみて、というのは危険です。脳卒中が疑われる際は、すぐに受診につなげられるよう、ご紹介したACT FASTを覚えておいていただくと良いと思います。

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