産業医の人選ポイント
- 2013/3/13
- 産業医

はじめて産業医を選任するとき、また新しい産業医にお願いするとき、「どんなタイプの産業医がいいだろうか」と悩む事業場は多いです。
今回は、どんなタイプの先生が自社にマッチしているのか、人選する上で重要なポイントあげてみました。
◆メンタル不調者が多い場合
事業場内で5名以上のメンタル不調者がいる場合は、精神科または心療内科が専門の産業医を選ぶようお勧めをしています。
精神科または心療内科専門医をお勧めする理由
月1回2~3時間の訪問時間では、産業医面談をして健康指導ができる人数はせいぜい5~6名が限界です。
メンタル不調者が5人以上いる事業場では、産業医が面接する社員の大半は自ずと「メンタル不調者」となってしまいます。
そのため、メンタル不調に強い専門の産業医が望ましいです。
また一概には言えませんが、精神疾患に精通していない産業医に休職・復職判断を求めた際には、以下のようなことが考えられます。
・ その判断やアドバイスが、常識的な見解に留まることが多い。
・ 社員にとっても症状の改善につながる有益な情報を産業医から得にくい
精神科と心療内科の違い
また、事業場のご担当者より「精神科と心療内科の違い」を尋ねられることがよくあります。
大まかな違いとしては、以下のように考えてください。
精神科:心の症状が主体
心療内科:身体の症状が主体…心療内科
もう少し詳しく知りたい方は以下を参照ください。
精神科は、心の病気全般が専門。患者さんの身体の管理をしながら行動療法・認知療法などの診療を行います。
心の不安や、抑うつ、不眠、イライラ、幻覚、幻聴、妄想などの精神疾患をメインに診ます。
一方、心療内科ストレスなど精神的な問題が原因で身体的な症状を内科的に診療します。
胃潰瘍、過敏性腸炎、腸炎、アトピー性皮膚炎などです。
もともとの定義は上記のように分かれていますが、実際の診療の場では精神科も心療内科もメンタルヘルスに関する疾患を診ます。
また、「精神科」と標榜すると敷居が高く、患者さんが来にくいからということで、「心療内科」と標榜しているところも最近は増えてきています。
◆産業医との契約が初めての場合
やさしく丁寧に、健康改善などのアドバイスができる内科医をお勧めしています。
最初が肝心ですので、社員から信頼され、制度が定着できるようなお話上手な先生がベストです。
◆安全・衛生管理の体制が整備されている場合
大手企業での専属産業医の経験があるプロフェッショナルな先生をお勧めします。
◆大規模病院や大学病院との連携を希望する場合
大学病院の勤務医やその医局に属している先生などをお勧めしています。
東京都内であれば、特定の大学などをご指定いただくことも可能です。
◆女性社員が多い職場の場合
婦人科系の病気の相談や仕事場での女性特有の悩みに対応できる女性医師をお勧めしています。
産業医と相性がいいことに越したことはありません。
ドクタートラストでは貴社にあった産業医の先生をご紹介させていただきますので、お気軽にご相談ください。