産業医面談は「1名15分」を目安に

産業医によるさまざまな面談

定期健康診断の事後措置や、長時間残業をした従業員が出た際、また、ストレスチェックの実施後に、従業員と産業医が面談を行うケースがあります。
これらは、法令に基づいての面談です。
企業は、面談対象となった従業員が現在の就業状況で健康を害さないかどうかを、面談した産業医から意見聴取する必要があります。
そして、聴取した意見をもとに、必要に応じて就業状況の変更等を決定していくことになります。
―――以上は、人事・労働衛生部門の関係者の方々には周知のこと、どの企業でも運用されている内容だと思います。

産業医活動のためのガイドライン

嘱託産業医の場合、毎月の企業への訪問時間数はおおよそ決められているでしょう。
たとえば、産業医訪問は「毎月第3水曜日の14時から17時の3時間」といった具合です。
企業はこの訪問時間の中で、産業医に面談を行ってもらい、意見を聴取することになりますが、産業医に依頼する法定業務は面談だけではありません。
産業医の職務については、産業医学振興財団が『産業医活動のためのガイドライン』にまとめています。
これによれば、面談業務以外にもさまざまな職務があり、面談を行う時間も限られていることがわかります。
面談は、限られた時間内に設定するわけですが、そもそも1名当たりの面談時間はどれくらい確保したらよいでしょうか?

メンタル不調者なら30分

面談対象の人数が多いからといって、それを理由に各人の面談時間を短くするというのは、あまりよいやり方とは言えません。
産業医は面談を行うことで、対象者の健康状態等から、就業の可否等を判断しなければいけないからです。
面談では、対象者から各検診の結果等をもとに問診を行い、合わせて職場環境等のヒアリングも行われます。
また、面談実施後には、面談結果の報告書も作成します。
いくら対象者が多くても、1名当たり5分程度では不十分です。
私がこれまで産業医の先生方から伺ったお話によれば、「1名当たり15分程度」というのが一般的でした。
また、必要があれば2回目の面談を行ったり、面談時間を伸ばすこともあるとのことです。
なお、休職していた従業員の復職判定や、明らかにメンタル不調が疑われる方の面談、あるいは、従業員からの健康相談等については、できれば1名30分程度は確保したいところです。
法令に基づいた産業医面談は、単なる「顔を合わせ」のような形式的なものではなく、よりよい企業環境をつくるための施策の一つと認識して、取り組んでいただきたいと思います。
そのためにも、面談は「1名当たり15分程度」を目安とし、それが難しい場合には、事前に産業医に相談するのが望ましいでしょう。

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