今年の重点事項はストレスチェック、リスクアセスメント~全国労働衛生週間

先日、厚生労働省から平成28度年の「全国労働衛生週間」の指針についての発表がありました。

実施期間は10月1日(土)から7日(金)まで、今年で67回目の開催となります。
毎年10月に実施されている全国労働衛生週間ですが、その内容について、皆さんはご存知でしょうか? 改めて確認してみたいと思います。

「全国労働衛生週間」とは

全国労働衛生週間は、厚生労働省と中央労働災害防止協会の主唱によって執り行われているもので、働く人の健康の確保・増進を図り、快適に働くことができる職場づくりに取り組む週間のことです。

毎年10月1日から7日までを本週間、実効を上げるための準備期間を9月1日から30日までとし、各職場で職場巡視やスローガン掲示、労働衛生に関する講習会・見学会の開催など、さまざまな取組みを展開します。
今年で67回目となる全国労働衛生週間ですが、昨今の労災の状況や過重労働の件数などを考えると、まだまだ課題は山積みの状況であると言えます。

平成28年度の実施概要

本年度のスローガンは「健康職場 つくる まもるは みんなが主役」。
実施事項は下記となります。
~実施事項~
労働衛生水準のより一層の向上及び労働衛生意識の高揚を図るとともに、

自主的な労働衛生管理活動の定着を目指して、各事業場においては、事業者及び労働者が連携・協力しつつ、次の事項を実施する。
●全国労働衛生週間中に実施する事項
① 事業者又は総括安全衛生管理者による職場巡視
② 労働衛生旗の掲揚及びスローガン等の掲示
③ 労働衛生に関する優良職場、功績者等の表彰
④ 有害物の漏えい事故、酸素欠乏症等による事故等緊急時の災害を想定した実地訓練等の実施
⑤ 労働衛生に関する講習会・見学会等の開催、作文・写真・標語等の掲示、

その他労働衛生の意識高揚のための行事等の実施

実施に向けて

上記5項目の実施に向けて、各事業場が意識を持ち、確実な準備を進めていく必要があると言えます。

平成27年度の労働者の健康を巡る状況を見ると、精神障害の労災支給決定件数や過労死等の件数が増加しており、併せて、化学物質による薬傷・やけど等も多く、特定化学物質障害予防規則等の対象となっていない化学物質を原因とするがんなどの遅発性の疾病による労災事案の発生等の新たな問題も生じています。

これらの状況を踏まえ、厚生労働省は下記を、準備期間に実施する労働安全衛生活動の総点検の中の重点事項として掲げています。
①ストレスチェック制度の確実な実施
②一定の危険・有害な化学物質に関するリスクアセスメントの着実な実施
③職場における受動喫煙防止対策の推進

9月の全国労働衛生週間の準備期間まで残すところ1か月となっています。
健康に働き続けることのできる社会の実現に向けて、この機会にぜひ職場の労働安全衛生活動について見直しをしてみてはいかがでしょうか。

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