職場の温度設定は男女差も考慮したい

ゴールデンウィークも過ぎ、だんだんと暑くなってきましたね。
梅雨も近付き、湿度も高くなってきています。
今回は、社内で快適に過ごすための温度について説明します。

「17~28℃」が職場の法定温度

職場の「室温」が法律で規定されているということをご存知でしょうか?
事務所衛生基準規則では、暖房について次のように規定されています。

(温度)
第4条
事業者は、室の気温が十度以下の場合は、暖房する等適当な温度調節の措置を講じなければならない。

また、冷房についても、次のように規定されています。

第4条
2 事業者は、室を冷房する場合は、当該室の気温を外気温より著しく低くしてはならない。ただし、電子計算機等を設置する室において、その作業者に保温のための衣類等を着用させた場合は、この限りでない。

同規則第5条には、さらに具体的な基準が次のように記載されています。

(空気調和設備等による調整)
第5条
3 事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない。

つまり、エアコンなどの空気調和設備がある場合、職場の室温は「17℃以上28℃以下」にしなければならないと法律で定められているのです。

推奨温度と体感温度

とは言っても、男女によって快適に感じる温度には差があります。
夏場の社内で男性が暑がっている側で、ひざ掛けをしたり、カーディガンを羽織る女性を見かけることも珍しくありません。
これは、男女の体のつくりが関わっています。
男性は女性と比較して脂肪が少なく筋量が多いため、基本的に代謝が高いことから、体内で熱をたくさん作っています。
一方、女性は男性と比較すると代謝が低く、体内で多くの熱を作りません。
こういったことから、男女では快適に感じる温度に3~5℃程度の差があるという説もあります。
社内の温度を28℃に設定しても、女性は心地よく感じ、男性は暑いと感じてしまうことがあり得るのです。

快適に過ごすには各自の工夫も必要

以下では、寒がりの方、暑がりの方、それぞれにおすすめの工夫方法をご紹介します。

【夏場の冷房が効きすぎてつらいという方】
・ひざ掛けの使用
・カイロ
・ホットドリンクを飲む
・靴下を着用する
・家ではお風呂に浸かる など

【暑くてしかたないという方】
クールビズの活用
・保冷剤
・オフィスの換気
・観葉植物を置く
・触れるもの(イスなど)をメッシュ素材にする など

互いの気遣いで人付き合いも快適に

体の冷えは健康にも美容にもよくありません。
しかし、営業先から帰ってくる方のことを思うと、あまり温度を上げるわけにもいきませんよね。
そんな時、女性のみなさんは、上記のような対策をして体はしっかり温めてください。
また、男性の方々も、社内温度を下げる以外にも涼しくなる方法を模索して、体の冷えやすい女性を気遣えるようになりましょう。

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