『海外駐在員支援マニュアル』作成のすすめ

海外駐在員や出張者に対して、社内で支援体制を構築する必要があっても、何から始めていいのかわからないという担当者もいるでしょう。海外事業におけるリスクの未然防止や、危機発生時における企業・組織の対応を実践的なマニュアルとして用意しておくことで、万一の場合に被害・影響を最小限にすることができます。

ここでは海外勤務者の健康に関わるリスクを回避し、業務に集中できる体制を整えるためのマニュアル作成について解説していきます。

マニュアルを作成するにあたって

マニュアルは会社用と従業員用の2種類、安全や治安、衛生などについて包括的に作成することをお勧めします。

従業員用の冊子は、できれば「赴任前」「赴任中」「帰国時・帰国後」の3種類あるといいでしょう。社内システム上に組み込むことも一つの手ですが、ネット環境が整っていない国も多くありますので紙での作成をお勧めします。

会社用は、海外において緊急事態が発生した際に、適切な対応をするためのものです。例えば、ケガや病気、事故に巻き込まれ、緊急移送が必要になった時のために 、手順の確認や、会社としての方針や海外への指示・連絡事項等を明確にしておきましょう。マニュアル構成を階層構造とし、実施業務を担当者・役職層別に具体的に記載。複数拠点がある場合は、国別に安全対策マニュアルがあると便利でしょう。

赴任前オリエンテーションを行っていますか?

赴任の内示が出たら、まずは対象者と今後の流れを確認するとよいでしょう。

内容としては、現地の概要(安全・治安・衛生情報)を提供した上で、健康に関わる準備として必要なことを知らせます。派遣前健診の受診や予防接種の種類や接種時期、接種機関の紹介まですると確実です。また個人的な対策として、常備薬やスポーツドリンクの粉末(「飲む点滴」というコンセプトの商品が最もお勧めです)の準備や、女性であれば基礎体温の測定、 途上国であれば感染症などの留意点、対策についてもふれるとよいでしょう。精神面でのフォローも重要です。カルチャーショックの特徴や対処法を事前に知っ ておくことで負担が軽減できるかもしれません。海外保険加入や会社の保険等の手続きも整理して知らせしましょう。

赴任中

次のようなことが書かれた冊子があると、万一の時に安心できるでしょう――現地での生活の概要(所在国・地域の政治状況・社会情勢・法律・慣習・風俗・宗教・言語等の特殊性および拠点の体制等、家族帯同の場合、教育情報など)、緊急連絡先(現地、日本)、けがや病気になった時の対処方法や指定の病院の情報、連絡の取り方や持ち物等。

その冊子には、緊急事態発生時の各個人の行動基準等を実践的に明確に記入しておくようにしましょう。また、健康診断の案内や感染症情報や安全情報を定期的に提供するなどし、日本と現地での連絡を欠かさないことも大切です。

帰国が決まったら

帰国が決定したら対象者と連絡をとり、帰国後早期に健診を受診できるよう手配しましょう。

最後に

海外赴任前に情報提供をし、派遣者の不安を最小限に抑えるようにしたいものです。問題が起こった際には、会社として対応マニュアルを確認することで、現地での業務に集中できる環境を整えることができます。

赴任者は、仕事以外でも環境の変化により負担がかかりやすい状態です。企業には安全配慮義務がありますから、現地に健康管理を一任できる部署がない場合は、特に会社として必要なことはすぐに対処できるようにしておくことが重要です。この機会に、組織とその役割、担当責任者、緊急事態対応体制等を確認してみてはいかがでしょうか。

上記に加え、本サイトの参考ページ:

http://news.doctor-trust.co.jp/?p=20127

http://news.doctor-trust.co.jp/?p=279

http://news.doctor-trust.co.jp/?p=5216

http://news.doctor-trust.co.jp/?p=5194

http://news.doctor-trust.co.jp/?p=5975

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