大学事情~看護系学部の増加~
- 2014/4/11
- 保健師

4月に入り、新社会人の初々しいスーツ姿をあちこちで見かける今日この頃。
学校の入学式シーズンも過ぎ、新入生はそろそろ授業も始まり、慌しい毎日を送っている頃ではないだろうか?
さて、そんな今日は、大学の設置に関する気になるニュースを紹介していく。
看護系学部が増加、志願者増
看護系大学出身である私にとっても、なんとも興味深いニュース。
読売新聞オンラインによると、看護系学部・学科を設置する大学が全国的に増えており、今春設置する16校を含めると226校となり、全大学の3割にも上るのだそう。
近年は、学生の資格志向の高まりから資格取得系学部の人気が高いといわれている。
そんな数ある資格の中でも、将来性や就職の有利さを考慮すると看護職は人気が高く、ライフワークとして安定した職業を考えた時、
看護や医療系の仕事は必然的に候補として挙がってくるのではないだろうか。
また最近では、まだまだ記憶に新しい東日本大震災の報道を通し、被災地で活躍する看護師・保健師の姿を見て看護職を志す学生も多かったとのこと。
大学設置の背景から見ると、1992年の「看護師等の人材確保の促進に関する法律」の施行を契機に、看護系大学は今日まで一貫して増加している。
入学後のミスマッチ
しかし一方では、「勉強が想像以上にきつく辛い」「思っていたものと違う」
など、専門教育独特の教育カリキュラムについていけず、また看護職の実態をあまり知らなかったために、入学後にミスマッチを起こす学生も大勢いるのだ。
看護職への進学の動機・モチベーションによるところもあるのだろうが、学校側としては、高校との連携を通じ、
看護教育・看護職の実態を正確に伝えていく必要があると考える。
同じ大学生でも、看護系では実習にも追われる日々で、なかなか世間一般でいう「キャンパスライフ」には程遠いかもしれない。
だが、厳しい実態の反面、看護学生しか学べない素晴らしさもたくさんある。
私も、確かに学生時代は少々大変だったが、あの4年間があったからこそ、
「早く資格をとって、一人前の看護師になりたい!そして早く臨床で人の役にたちたい」
と思いながら頑張れたものである。
今、このブログを読まれている方で看護職を志している方がいたら、最後に、そうした素晴らしさが伝わればいいなと思う。
図表 看護系の学部・学科に在籍する学生数の推移(出典 学校基本調査より)