2016年「リスクアセスメント義務化」に向け準備しましょう
- 2015/12/24
- 労働安全衛生法

ストレスチェックの義務化に続き、2016年6月には「化学物質に関するリスクアセスメント」の実施が義務化されます。
リスクアセスメントとは?
①事業場にある危険性や有害性の特定
②リスクの見積り
③優先度の設定
④リスク低減措置の決定
この一連の手順を指します。
事業者は上記の結果に基づき、労働災害防止対策を講じる必要があります。
リスクアセスメント実施でどう変わる?
① 職場・作業過程にどんな危険が潜んでいるかを明確にし何が危険なのか、回避するにはどうすればいいかを共有できるようになる
② 何から対策を講じるべきか、全体を把握することで優先順位を決定することが可能になる
③ 危険性が確認されたが、作業上取り除けない箇所に関しても、実際作業する従業員が「なぜ危険か?どこが危険か?」について理解して作業を進めることが可能になる
④ 各々の作業の中で危険性について情報を交換することで職場全体の危険管理意識が向上する
以上のようなことが期待できるでしょう。
また、ヒューマンエラー要因の中に「危険軽視・慣れ」というものがあります。
危険と分かっていても、作業効率を上げるために、あえて安全ではない方法をとってしまい、労働災害に発展するケースも少なくありません。
労働災害が未発生の職場においても、潜在的な危険性や有害性を見つけ出し、安全衛生対策を講じることが必要です。
そして、従業員の危険に対する意識を変えることが不可欠ではないでしょうか。
職場のリスクアセスメント導入のポイント
最後に、職場でリスクアセスメントを導入する際のポイントをまとめておきます。
① 導入の狙いをはっきりさせ、あらかじめしっかりと従業員に周知しましょう
② どういった手順を踏んで行うのかきちんと推進計画を策定しましょう
③ 実施後はリスク低減措置の検討だけでなく、職場全体でどのような変化があったかを確認しましょう
④ 今後の課題を明確にしましょう
2016年6月の実施まで、あまり時間はありません。
義務化へ向けて、早めに取り組むことをおすすめします。