その腰痛、内臓の病気かも?

その痛みの裏には・・・

日常的にパソコンやスマートフォンなどを使う機会が多くなったことに伴い、肩こりや腰痛などを抱える人が増えています。その多くは筋肉や関節の異常によるものですが、実は他の原因から生じている可能性があるのはご存知でしょうか。
先日、俳優の阿藤快さんが「大動脈瘤破裂胸腔内出血」にて亡くなった際、周囲に「背中が痛い」と漏らしていたことが伝えられました。この「背中の痛み」が、実は病気のシグナルでした。

背中・腰などの痛みの種類

背中や腰の痛みの原因には大きく分けて「筋肉・関節に関連した痛み」「内臓疾患による痛み」があります。
「筋肉・関節に関連した痛み」は背中の筋肉・骨・神経などの組織に直接痛みや障害が起こることによる痛みであり、「内臓疾患による痛み」については、痛みの部分とは関係ない内臓の病気や疾患により引き起こされる「病気のシグナル」です。
この痛みのことを「関連痛」・「放散痛」といいます。

関連痛・放散痛の原因と生じる病気

では、なぜ関連痛・放散痛は起こるのでしょうか。
身体には脳から無数に枝分かれした神経が張り巡らされています。
痛みなどの感覚は、
➀神経が温かみや痛みなどの信号を感じるスタート部分となり
➁神経にて感じた信号が、枝分かれしている部分をさかのぼりながら脳へ続き、私たちが感じる
という仕組みになっています。
そして、関連痛・放散痛は信号が送られる神経が枝分かれしている部分が多いため、信号が神経をさかのぼっていくうちに、違う部位からの信号であると脳が勘違いを起こしてしまったために生じているとされています。

関連痛・放散痛が生じる病気の代表例は下記のとおりです。
関連痛

痛みの種類の見分け方は

関連痛・放散痛に気付くことは、病気の早期発見にもつながってきます。
ここで、「筋肉・関節に関連した痛みなのか」「陰に病気が隠れた痛みなのか」を見分ける方法を
いくつかご紹介します。

~筋肉・関節に関連した痛みの場合~
ほとんどの場合、
・身体を動かしたときに生じ、痛みのポイントがはっきりしている
・簡単なストレッチを行うことで、症状の軽減ができる
という2点の特徴があります。
ストレッチ方法としては、

○首・肩の場合
➀力を抜いて両腕を下げた状態から両肩をまっすぐ天井に向かって引き上げていきます。
このとき、腕を身体から離さないようにすること、指・手首・肘の力もきちんと抜くことを忘れないでください。
➁すくめた肩をゆっくりと下ろしてください。
このとき、一気に脱力しないように注意してください。
➀➁を15~20回繰り返すなどの方法があります。

○背中・腰の場合
➀椅子に座り、首の後ろで手を組み、首を動かさないようにします。
この時、肘は下げず肩の高さに合わせてください。
➁胸を引き上げるように背中をそらし、ゆっくりと戻します。
➂背中を前方に曲げ、ゆっくり戻します。
➀➁もしくは➀➂のセットを10回繰り返すなどの方法があります。

~陰に病気が隠れた痛み(関連痛・放散痛)の場合~
・どんな体勢やストレッチをしても変わらない
・なんとなくここが痛いということが多い
・血圧が高くなっている、高熱、動悸など他の症状がある場合も
・高血圧や脂質異常などの基礎疾患を持っている場合も
・初期の場合、食後など一定条件のもとのみで痛みを感じる場合も
などの特徴があります。

他に、関連痛や放散痛かどうかを調べる場合の方法としては、

○肝臓の場合
➀足を肩幅に開き、両手を下側45度に開きます。
➁次に、肋骨の下を、右・左の順序で、こぶしでリズミカルに10回叩きます。
このときに、右脇腹の奥に少しでも響くような痛みを感じた場合は肝機能が低下している可能性が。

○膵臓の場合
➀足を肩幅に開いて、背中を丸め前かがみになります。
②次に、万歳をするように背中を後ろにそらせます。
このときに、背中の真ん中あたりに痛みがある人は膵臓の機能が低下している可能性が。

○腎臓の場合
➀足を肩幅に開き、両腕を前に突き出した状態で真上にジャンプをします。
②衝撃が身体に伝わるように、かかとから着地します。
このときに、腰の奥に響くような痛みを感じたら、腎臓機能低下の可能性が。

などがあります。

気になる痛みがあったら

気になる痛みがある場合は、「筋肉・関節に関連した痛み」と「陰に病気が潜んでいる痛み」があることを思い出してみてください。
とはいっても、なかなか「筋肉・関節に関連した痛み」と「陰に病気が潜んでいる痛み」を見分けることが難しいこともあります。
そのため、いままで経験しているのとは違う痛み・弱い痛みでも長期間続く痛みなどがあり迷った場合は、病気の早期発見のためにも放置するのではなく、早めに内科を受診するようにしましょう。

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吉尾 清乃株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学在学中に働く世代の方々の健康の大切さに興味を持ち、保健師になって約10年。今までいろいろな現場にてメンタル身体問わず健康の大切さをお伝えさせていただいてきました。働き盛りの忙しい時期にご自身の健康にいかに気を気を使えるか、これがこれからの人生100年時代をイキイキと生き抜けるかどうかに非常にかかっています。そのお役に立てるよう忙しい中でも読んでよかったと思える情報をお伝えしていきます。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士、健康運動指導士
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