今そこにある「ロールボックスパレット」の危機!~守りたい8つのルール
- 2015/10/29
- 労働環境

突然ですが皆さんは、「ロールボックスパレット」をご存知でしょうか。
一般的にコンビニやスーパー等でよく見かけるカゴ車とも呼ばれる背の高い人力運送機のことです。
「ロールボックスパレット」とは
ロールボックスパレットとは、「かご台車」とも呼ばれ、外周の3面が柵で囲まれ、1面が開口になっているキャスター付きの台車機能+パレット機能を持っている運送機です。
倉庫では、荷物を積み込んだまま保管でき、搬送は、そのままの形でトラックに積載し、先方では、そのまま荷卸しができます。
汎用性が高く、非常に便利のため、多く使用されています。
「コンビニやスーパーで見かける背の高い運送機」と聞いてピンときた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな利便性の高いロールボックスパレットですが、近年では労働災害が多数発生しており、その約4割が下敷き事故でした。
また、ケガをした半数近くの人が作業経験1年未満だったことから、小売店等のパートやアルバイトの人が多くを占めているのではないかと推測できます。
現状を顧みて、厚生労働省ではロールボックスパレットを使うときのマニュアル、守ってほしい「8つのルール」を作成しました。
守ってほしい「8つのルール」
ルール1 段差、傾斜のある場所での取扱い
事故が起きやすい場所なので、細心の注意を払って作業しましょう!
段差、傾斜のある場所での作業は、特に慎重に行い、ロールボックスパレットが倒れそうになったら、倒れる方向には絶対に入らないようにしましょう。
ルール2 「作業服、作業靴、保護具」
安全作業のためにも、きちんとした作業着を身につけましょう!
作業服であれば、スリ傷などのケガを防ぐため、長袖・長ズボンを着用し、シャツやズボンの裾が引っ掛からないように注意することが大切です。
ルール3 「ロールボックスパレットの基本操作」
基本の操作を覚えて、事故を起こさないようにしましょう!
操作する際は必ず両手で行い、荷物の重さや操作のしやすさを考慮しての作業が大切になります。
ルール4 「押し」「引き」「よこ押し」
それぞれのコツを覚えて、安全に作業しましょう!
一般的にロールボックスパレットの操作には、「押し」「引き」「よこ押し」の3種類の操作方法があります。
状況に応じてこれらを併用するようにしましょう。
ルール5 「複数人での取扱い」
声を掛け合い、1人のときよりも慎重に作業しましょう!
複数人で取り扱う際は、事前に誰が指揮者になるのかを決め、原則として作業員は全員「よこ押し」で操作することを心がけましょう。
ルール6 「荷物の積載」
基本的な積み方をマスターし、荷崩れを防ぎましょう!
ロールボックスパレットの最大積載量を確認し、重いものは下に、軽いものは上に積むようにしましょう。
ルール7 「折りたたみ・組み立て・積み重ね」
折りたたむと不安定になるので、転倒には注意しましょう。
転倒の恐れがあるので、折りたたんでしまう際は注意するようにしましょう。
ルール8 「テールゲートリフターでの取扱い」
昇降時は特に危険なので、気をつけて作業しましょう。
トラックなどのリフトを使用する際は、昇降板の最大積載重量を超えない、下にもぐらないことを厳守しましょう。
スーパーなどの小売店でご勤務している人の中には、ロールボックスパレットを使用している人も多いのではないかと思います。
これを機会に今一度、特にパート、アルバイトの方々を対象に使用方法についての周知を実施してみてはいかがでしょうか。