
更年期とは、閉経を挟んだ前後10年間の時期を指します。
日本人の平均的な閉経年齢は50歳と言われているので、45~55歳がこの時期にあたります。
この時期に、体・心にさまざまな症状を抱えることを、「更年期障害」と言います。
更年期障害の症状とは?
1)更年期初期から現れる症状
月経の異常:月経周期が長くなったり、短くなったり、不規則になる
自律神経の異常:のぼせ・ほてり・動悸・多汗・冷え
精神的な症状:イライラ・不眠・抑うつ感・不安感
その他の症状:高脂血症・高血圧・頭痛・めまい・しびれ
2)更年期中盤から現れる症状
・尿漏れ
・頻尿
・細菌性膣炎
これらの症状は、人によっては日常生活が困難になるほど重くなります。
企業でいえば、管理職クラスの女性が更年期症状に当てはまるため、仕事のストレスで更に症状が悪化するケースも珍しくありません。
受診をしていない日本の中年女性
更年期障害の治療法の主軸は、女性ホルモン補充療法です。
欧米では、およそ3~5割の女性が治療を受けているのに対して、日本人は数パーセントしかこの治療を受けていないと言われています。
また、更年期障害の治療先は婦人科が第一選択肢となりますが、受診する女性の4割近くが、耳鼻科や心療内科などで治療を受けているという現状もあります。
日本では、適切な治療を受けず、更年期障害の症状で悩んでいる人が多いことがわかります。
トマトジュースが更年期症状の緩和に有効!
症状が重く、日常生活に支障をきたす場合は、なるべく早く更年期治療に詳しい婦人科を受診すべきです。
しかし、まだ受診するほどではないけれど、何か自分でできる習慣を取り入れたい!という方に、朗報があります。
東京医科歯科大学の研究グループが、栄養学の国際誌ニュートリーション・ジャーナル誌に2015年に論文を発表しました。
内容は、トマトジュースに関するもので、論文を簡単にまとめると、以下のようになります。
・40~65歳の女性95人を対象に研究を実施
・最初の2週間は、トマトやトマトを含んだ食品を摂取しない
・その後8週間、無塩トマトジュース(200ml×1日2回)を毎日摂取
・4週、8週後に調査をしたところ、更年期症状・不安が軽減し、血中の中性脂肪の値も低下がみられた。
この研究では、1日2回・200mlの無塩トマトジュースの飲用で、更年期に伴う症状が緩和されたことが明らかになっています。
更年期症状に対応するサプリメントやお茶など、様々なものが市販されています。
しかし、スーパーやコンビニエンスストアで安価に手に入るトマトジュースなら、継続しやすいのではないでしょうか。
40代になり、更年期へ早めの対策を取りたい女性の方にも、お薦めできる飲み物と言えるでしょう。