
あなたは一日の中で、どれだけ座っている時間がありますか?
一日の半分またはほとんどを座って過ごしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
座っている時間が長いと、どうなるのか。
そもそも座るという行為は、腰椎や周辺の筋肉へ大きな負荷をかけ、立っている時と比較すると、約40%も体への負担が大きいといわれています。
そのため、長時間座っていると、その間はずっと筋肉や骨に負荷をかけていること(=動かないのに、筋肉が疲労している!)になります。
特に、間違った姿勢で座りつづけていると、背骨・骨盤が歪んだり、腰の筋肉が硬くなり、腰への負担も大きくなります。それらの積み重ねが、だんだんと痛みとしてあらわれ、これがまさに腰痛の要因となっています。
また腰痛だけでなく、血行不良や身体機能の低下、心疾患や糖尿病、肥満などとの関連も報告されており、様々な影響を及ぼしていることが分かっています。
自分の座り方をチェック!
普段、どのような座り方をしていますか。ここで、自分の座り方をチェックしてみましょう。
- PC画面や書類に集中して前傾姿勢になり、背中を丸めていませんか。
- ついつい足を組んでしまうという癖はありませんか。
- 机に肩肘をついたり、肘に顔をのせたりしながら、作業をしていませんか。
- 椅子に、浅く座っていませんか。
- 椅子の背もたれに、だらりと寄りかかっていませんか。
ひとつは当てはまるという方も多いのではないでしょうか。これらのチェック項目にひとつでも該当した方は、間違った座り方で体へ余計な負担をかけている可能性がありますので、注意が必要です。
今すぐできる!体に負担の少ない座り方
座り方や姿勢ひとつ気を付けることで、体のゆがみや肩こりの解消などにもつながるため、腰痛だけでなくいろいろな効果が期待できます。ぜひ、これを機会に、正しい座り方で、腰痛を予防しましょう。
- 左右の膝をつけ、膝の角度を90度にする。
- 座面にしっかりとお尻を引いて乗せ、深く座る。
- 背中とお腹をくっつけ、上半身を上から糸でつられているような感覚で、背をまっすぐ伸ばす。(〇S字カーブの背骨/✖猫背)
- 机と椅子の間を開けすぎないようにする。
- 肩の力を抜き、頭はまっすぐに、軽く(✖引きすぎ=肩こり)顎を引く。(PC画面は正面に、高さは目線よりやや低めにする=目の疲れを軽減)
- 足の裏全体をきちんと地面につける。(足でも体を支える=上半身の腰への負担を軽減)
- 足は組まない。(体が傾き、骨盤が歪むのを防ぐ)
正しい姿勢であっても座りっぱなしの状態を1時間以上続けないように、30分に1回は立ち上がって、ストレッチをするなどして、適度に体を動かすことも大切です。正しい座り方=楽な座り方ではありません。まずは、気が付いた時に実践してみるところから始めてみませんか。