胃がん検診が変わる?

来年度から新胃がん検診に

厚生労働省は2016年度から「新・胃がん検診」の導入を予定しています。
従来のエックス線検査(バリウムを用いた透視検査)に加えて、内視鏡検査も選択できるようになる見込みです。
現在、胃がん検診として行われているバリウムX線検査では、胃の表面の凹凸や形を見ることはできるものの、直接組織を採取したり粘膜の表面を観察して良性・悪性など細胞の性質を知ることはできません。
そのため、異常が見つかった場合には、その後内視鏡で精密検査を行うという流れなのです。
一方内視鏡検査では、直接胃の粘膜を観察したり、腫瘍やポリープがあった際に組織を採取して調べることができる特徴があります。

現行制度との違いは?

◇対象年齢:50歳以上(40歳以上)
◇検査の間隔:毎年(2年に1回)
◇検査方法:バリウムX線検査もしくは内視鏡検査(X線検査)
※( )内は現行制度

新制度では対象年齢が50歳以上と、大幅に引き上げられます。
これは、40歳〜49歳の胃がん罹患率が1990年の約半分に低下しているためです。
検査方法は、バリウムX線検査と内視鏡検査の両方から選択できようになり、X線検査→胃内視鏡による精密検査という検査の二度手間が解消されます。
また、胃がん発見という点においてはバリウムX検査よりも内視鏡検査の方が優れており、より精度の高い検査を受けられるようになります。

新制度の課題

検査の感度が上がるというメリットがある一方、検査の間隔が1年ごとから2年ごとになることで、胃がんの早期発見が遅れるのではないかという懸念があります。
また、住んでいる地域に必ずしも消化器内視鏡の専門医がいるとは限らず、たとえ内視鏡検査を希望したとしても、病院の設備やスタッフの問題で、内視鏡検査を受けられない可能性も存在し、新制度の切り替えに際してはまだまだ検討の余地がありそうです。
胃痛や吐き気などの症状が長引いたり、体重が減少するなどがあれば、検診の時期に関わらず内視鏡検査を受けることが早期発見・早期治療の大切なポイントです。

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田中 祥子

田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
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