自己流ファスティングの危険性

今流行りのファスティングだが

「ファスティング」という言葉をご存知だろうか?
直訳すると「断食」。
宗教上の理由ではなく、今は一つの健康法やダイエット法として「ファスティング」というものが存在している。
先日、ある俳優さんが30日間もの「不食」を行ったということで、ファスティングに興味を持った方もいるだろう。
もちろん、その方は専門家の監修のもと行ったようだが、今回は安易なファスティングに潜む危険性について考えたい。

自己流ファスティングは危険!

当たり前のことだが食べなければ体重は減るので、結果を急ぎたいと思いファスティングに取り組む人は多い。
また、ひとつの健康法としてファスティングを行う人もいるようだ。
しかし、人間の体は必要な栄養素を体の中に貯留するようにできていないため、水だけで◯日間過ごすなどを自己判断で行うと必要な栄養素が摂取できなくなり、非常に栄養の偏った状態になってしまう。
たとえば水溶性ビタミンであるビタミンCやビタミンB1、ビタミンB12などは1日に必要・かつ吸収される分以外は尿中に排泄されてしまうため、水だけで過ごす日が続くとビタミン不足となる。
また、脂肪だけでなく筋肉も減ってしまうため、結果的に基礎代謝が落ちて疲れやすく痩せにくい体になったり、もともと胃酸の分泌が多い人では胃酸が胃の粘膜を傷つけてしまうこともあるのだ。

半日〜1日程度を目安に

では、自宅で行う場合はどのようにしたら良いのだろうか?
ダイエットという観点で食事を抜くことはおすすめできないが、たとえば飲み過ぎ・食べ過ぎてしまった翌日などは、半日〜1日程度胃や腸を休める目的で食事の制限を行うのは良いだろう。
食事を抜いたり減らしたりすると必要なカロリーが摂取できないため、仕事や用事のある日ではなく休日のゆっくりと過ごせる日に行うようにしたい。
また、「1日まったく食べない」のではなく、たとえば午前中は水分で過ごし、昼食・夕食はお粥や柔らかく煮込んだスープ、お味噌汁のみで過ごすなど、胃の負担にならないものを摂取して過ごす日を作ってはいかがだろうか?
特にこれからの季節は汗をかき、塩分など電解質のバランスが崩れやすい時期になるため、くれぐれも「水だけで◯日間過ごす」というような危険なファスティングはしないようにしてほしい。

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田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
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