産業医と労働者との面談の順番

取引先企業のご担当者より、多い質問です。

Q.産業医との面談を受けさせたい労働者が多数いる(できれば全員と面談させたい)のですが、どのような順番で面談スケジュールを組むのがよいでしょうか?

A.
1)過重労働者
2)健康診断の有所見者
3)メンタル不調者
4)健康な労働者(予防の観点)

一概には言えませんが、上記の順番をご提案いたします。

面談の優先順位

優先度1位:過重労働者(1ヶ月に100時間以上の時間外労働者)
法律労働安全衛生法により定められています!必ず実施してください!
また、100時間は超えていなくても、45時間以上の労働者についても、残業の多い方から順次面談を受けさせるように努めてください。(法律にて努力義務となっています。)

優先度2位:健康診断の有所見者
健診結果の悪い方より順に面談実施をするようにしてください。判断が難しいと思いますので産業医と相談しながら順番を決めるようにしてください。
また、過重労働者面談とは違い、必ずしも産業医と面談しなければならないという決まりはございません。有所見者数が多い・過重労働者が多くて、健診フォローまで産業医の手が回らないという事であれば、保健師を有効に活用してください。
過去の関連記事はコチラから ⇒ 保健師・看護師の有効活用

優先度3位:メンタル不調者
メンタル不調者ですが、場合によっては最優先にしなくてはいけないかもしれません。様子がおかしい、うつ病かも? という状況であれば、産業医と相談し決定してください。
ただし、過重労働者との面談は法律上“必須”ですので、メンタル不調者とも両立訪問時間の延長、追加訪問などを視野に入れ、対応するようにしてください。

優先度4位:健康な労働者
健康な労働者との面談は、優先度は低くなってしまいますが、予防医学の観点では最重要とも言えると思います。
健康な状態のうちに各労働者が不安に感じている事を聞きだしたり、健康指導をしていただく事により、健康状態を維持し企業の発展に貢献するでしょう。
この場合の順番ですが、『疲労蓄積度チェックシート』を活用していただいたり、役員・部長クラスの上席者より面談するようにアドバイスしています。
疲労蓄積度チェックシートの活用法については、過去に記事がございますのでご覧ください。

上席者から産業医面談をおすすめする理由

産業医を社内に認知させる

大抵の場合、急に部下を呼び出すと、職場内が少々混乱します。
そして、状況を理解しないまま産業医と面談しても“人事にマイナスの印象を与えるのでは…??”などと警戒してしまい、本当の事を話せなくなり産業医面談の本来の機能が充分に果たせなくなることがあると思います。

上司からシステムを理解してもらう

上司が面談を拒んでしまっては、部下も当然“警戒”してしまいます。そして、上司が面談しなくては、どのような面談なのかを理解することはできないとも思います。そのような状況では、せっかくの産業医を充分に活かしきれてるとはいえません。

≪コメント≫
以上がおすすめしている優先順位です。
ひとつの目安・参考にしていただけたらと思います。
過重労働者・健診結果がとても悪い労働者・メンタル不調者の面談は最優先なので、ご担当者も比較的すぐに決めれると思いますが、判断が難しいのは、一般社員の面談だと思います。
どのような順番が良いのか?とても悩ましいかと思いますが、この問題で悩むことができるということは、裏を返せば“健康的な会社”といえるのではないでしょうか?
そんな時は、ぜひ年功序列で面談を受けていただけるよう、努力してみてください。

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藤原 実

藤原 実株式会社ドクタートラスト 大阪支店

投稿者プロフィール

ドクタートラストに入社後、早7年。業種規模問わず、さまざまな企業に訪問させていただいております。それらを踏まえ、アドバイスをさせていただきます! 産業保健についてより身近に感じていただけるよう、肩の力を抜いて情報をお届けします!
【保有資格】健康経営アドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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