平成26年度労働災害発生状況の公表

先日、4月28日に平成26年の労働災害発生状況が厚生労働省より発表された。

平成26年度の労働災害発生状況として特筆すべき点としては、「死亡災害・死傷災害・重大災害」の発生件数が、いずれも前年を上回る結果であったということである。

【平成26年度労働災害発生状況の概要】

1.死亡災害の発生状況
労働災害による死亡者数は1057人で、平成25年の1030人に比べ27人(2.6%)増であった。
また、死亡者数が多い業種は、建設業:377人(前年比35人・10.2%増)、製造業:180人(同21人・10.4%減)、陸上貨物運送事業:132人(同25人・23.4%増)となっている。

2.死傷災害の発生状況
労働災害による死傷者数(死亡・休業4日以上)は119,535人で、平成25年の118,157人に比べ1,378人(1.2%)増であった。
また、死傷者数が多い業種は、製造業:27,452人(前年比375人・1.4%増)、商業:17,505人(同669人・4.0%増)、建設業:17,184人(同5人・0.03%減)、陸上貨物運送事業:14,210人(前年比20人・0.1%増)となっている。

3.重大災害の発生状況
一度に3人以上が被災する重大災害は292件で、平成25年の244件に比べ48件(19.7%)の増加であった。

【平成26年度労働災害の動向】

1.平成26年上半期(1月~6月)
 1−3月期の実質GDPが消費増税前の駆け込み需要の影響もあってプラス成長となるなど、経済活動が活発になったことによる影響や、2月の大雪による影響などにより、平成25年同期に比べ、死亡災害が85人(+18.6%)、死傷災害が1,852人(+3.2%)と大幅に増加した。

2.平成26年下半期(7月~12月)
 上半期の災害の大幅な増加を受け、厚生労働省では8月に「労働災害のない職場づくりに向けた緊急対策」として、労働災害防止団体や業界団体などに対して、安全衛生活動の総点検や各事業場における自主点検を要請するなどの対策を実施した。
その結果、下半期においては、平成25年同期に比べ死亡災害が▲58人(▲10.1%)、死傷災害が▲474人(▲0.8%)と減少したが、上半期の増加分が大きかったことにより、通年では増加という結果になった。

【労働災害防止のための取組】

平成26年下半期以降の労働災害の減少傾向を維持し、更なる労働災害の防止を図るため、厚生労働省では、「STOP!転倒災害プロジェクト2015」や「全国安全週間(7月1日~7日)(準備月間(6月1日~30日)」等の各種取り組みを予定しているそうだ。経済の発展に伴う、労働災害の増加は切り離せない問題でもある。今後のさらなる動きに注目をして行きたい。

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田野優人株式会社ドクタートラスト 産業カウンセラー

投稿者プロフィール

日本の働き方、メンタルヘルスのあり方に不信感を抱き、大学では社会学を専攻。卒業後、健康経営のコンサルタントの道を進むべくドクタートラストへ入社。今まで延べ500社以上の企業へ訪問し、産業保健体制の実態を目の当たりにしてきました。また、産業カウンセラーとしても日々、悩みを抱える方々との面談を行っています。
【保有資格】産業カウンセラー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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