個人情報の保管はどうしたらいい? 担当者のお悩みにアドバイス

個人情報の保管方法

Q. 社員数70名の企業で衛生管理者をしている者です。
労働者と産業医との面談記録を5年間保管しなければならないのですが、どのように保管するのが望ましいでしょうか?
誰かに見られないか? 紛失してしまわないか? 心配でしかたがありません!

上記のような相談をされたことがあります。
これはとても重要な問題だと思います。
なぜなら面談記録は個人情報のカタマリだからです。
仮におろそかに扱ってしまい、どこかから漏洩してしまったら……。
考えただけでもおそろしいですね。
保管すべき資料は、産業医と労働者との面談記録に限らず、健康診断結果・従業員に対して行ったアンケート・産業医との面談リストなどでかなりの種類・量の記録を保管する必要があります。
どのような方法が望ましいか、考えていきましょう。
考えられる保管方法を【悪い例】【良い例】それぞれ解説していきます。

【悪い例】

● 社内資料などを並べている棚に空きスペースがあるので、そこに並べた。ファイルには“閲覧禁止”とわかるように記入した。
⇒ これでは、誰でも個人情報を閲覧できます。良くないです。
● 自分のデスクに入れ、鍵をかけた
⇒ 個人の書類と混同させるのは避けたほうが良いでしょう。紛失などの危険があります。また、スペースも限られているため、現実的ではありません。

● 自分の家に持ち帰る・産業医に預ける
⇒ 社員の個人情報を社外に持ち出すのは問題ありです! ダメです。

【良い例】

● 金庫に保管する
⇒ 文書を守るという観点では良いと思います。小規模の企業様であれば可能かもしれません。しかし、保管する書類が多くなったり、労働者数が増えれば増えるど、それに見合った大きさが必要になってきます。少し現実的ではないですね。
● 鍵でロックができる書庫を購入し、保管する。
⇒ 良いですね。大切なことは、必ず鍵をかけること!そして鍵の管理にも責任を持つこと!です。

● 鍵付きの部屋に鍵付きの書庫を設置し、その中に保管する。
⇒ VERY GOODですね。これが理想形だと思います。

大事なポイントは、不意に他人が触れることがなく、故意(悪意に満ちて)に見ようとしてもそれが困難なところに保管することが良いと考えます。
仮に、個人情報が記録された資料が誰でも閲覧できる状態で置かれていた場合、最後まで残っていた社員がついつい“魔がさして”しまい、それらの資料を見てしまった。
それが原因で社内に個人情報が漏れてしまい、その労働者が働きにくい環境となってしまう。このようなことは充分に考えられ、訴訟を起こされてもおそらく衛生管理者や会社にとっては良い結果は見込めないと予想できます。

では、質問の回答をいたします。

A. 鍵を掛けられる書庫を購入し、その中に資料を保管しましょう。可能なのであれば、鍵がかかり一般社員が立入る事が少ない部屋に設置してください。
書庫の鍵は、衛生管理者が大切に保管し、スペアキーは金庫等に保管するのがベストです。
ここまで対応しておくと、悪意に満ちた人が金庫を破り、資料の記録を漏洩したと仮定しても、それは個人情報漏洩をさせてしまった罪に問われることはないと思います。

個人情報を扱う方には、とても重大な責任が発生します。
ひとたび事件が発生してしまうと、収拾がつかなくなり多数の方に重大な迷惑を掛ける事になります。
上記では、書類を保管するという状況でしたが、データ化されている企業様もあるかと思います。
パスワードによる保護、コンピュータウイルス対策、不正アクセスの防止、PC紛失・盗難等のリスク、データのバックアップ方法など、取るべき対策も増えるので注意が必要です。
最後に、担当者自身も注意が必要です!
お酒を飲みすぎて、つい口が滑ってしまった……ということにはくれぐれもご注意くださいね。

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藤原 実株式会社ドクタートラスト 大阪支店

投稿者プロフィール

ドクタートラストに入社後、早7年。業種規模問わず、さまざまな企業に訪問させていただいております。それらを踏まえ、アドバイスをさせていただきます! 産業保健についてより身近に感じていただけるよう、肩の力を抜いて情報をお届けします!
【保有資格】健康経営アドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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