宿泊型新保健指導(スマート・ライフ・ステイ)プログラムの開始

2015年4月、従来の保健指導よりも効果の高い保健指導を目指す「 宿泊型新保健指導(スマート・ライフ・ステイ)プログラム」が採択され、本プログラムの効果検証を行う「宿泊型新保健指導試行事業」の実施が決まった。

 

「宿泊型新保健指導」とは?

生活習慣病を効果的に予防することを目的に糖尿病が疑われる者や生活習慣病の予備軍などを対象として、宿泊施設(ホテル、旅館、観光産業など)を活用して行う新たな保健指導プログラムである。

通常、1回あたりの保健指導時間は、だいたい個別で一人20分以上またはグループで1グループ80分以上である。限られた時間でということが強みになる場合もあるが、ある程度の時間の中でじっくりと健康について向き合うことができる、実際に実践を踏まえたほうがよりよいものにつながるという場合もある。

そういった状況で、効果的であると考えられるのが「宿泊型新保健指導」である。

 

「宿泊型新保健指導」で期待されること

保健指導では、対象者が主体的に生活習慣の改善に取り組めるよう、対象者と指導者の双方が、さまざまな方法でコミュニケーションを十分に図ることが重要とされる。

「宿泊型新保健指導」では、2泊3日などの宿泊を伴うため、通常より時間をかけて自分にあった生活改善の方法を選択することができるようプログラムが組まれている。また実践を交えた体験から学ぶことができたり、いつもと違った環境で意欲の向上が図れるなど、より効果的な生活改善が期待されている。

さらに、事業を展開する場所として、観光産業を活用することで、地域貢献や発展につなげるという目的もある。また保健師、管理栄養士、健康運動指導士などの多職種が連携することで、従来の保健指導よりも効果の高い保健指導を目指している。

現時点では、旅費(交通費の実費弁償分)は補助対象となるが、宿泊費(食事代、部屋代等)は補助対象外となるといった費用面での負担といった問題もあげられている。それぞれ対象にあった方法で、選択できるように対応していくことが求められる。

 

プログラムの一例

宿泊型になることで、プログラムを一連の流れで短期間で行うことが可能になる。そのため、プログラム終了後にも生活習慣改善に向けての行動継続が期待できる。
下記、実際のプログラム内容と保健指導を具体化したものである。

<プログラム内容>宿泊型保健指導

(出典:厚生労働省)

<保健指導の流れ>

  1. 健診結果をみてみよう ⇒ 自分の体の中で起こっている変化を理解
  2. あっそうか!(納得) やらないとまずいな!(危機感) ⇒ 日常を離れ、健康の大切さを実感
  3. では何からはじめればいいのかな? ⇒ 講義(その場で疑問を解消)
  4. 自分にあったものはなんだろう? ⇒ 行動目標設定(面談やグループワーク)
  5. やってみよう! ⇒ 体験(ランチ実習、ウォーキング実技など)
  6. できた!(自信・達成感) 体調がいいな!(感覚) ⇒ 実行支援、評価、励まし
  7. 続けられるかな? ⇒ 継続支援(仲間づくり、習慣形成、継続しやすい環境づくり)

これらは、プログラムの中での保健指導の流れを想定したものである。ぜひ具体的なイメージづくりとして、参考にしていただきたい。

 

「宿泊型新保健指導試行事業」採択団体一覧

本事業には、8自治体、22民間団体から事業計画が提出され、厚生労働省により審査会で審査し、7自治体、16民間団体が採択されている。厚生労働省より採択団体一覧が公表されているので、参照してほしい。

本年度より同プログラムの効果検証を行い、施行する予定である。その上で、生活習慣病予防に効果的で、汎用的な保健指導として、ヘルスケア産業等で活用されることを目指すとしている。従来とは異なる新たな効果に、今後期待したい。

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000081935.pdf

 (参照:厚生労働省より採択団体一覧)

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